【パリ=宮智泉】ファッションデザイナーの山本耀司さん(68)が3日、仏芸術文化勲章の最高位「コマンドゥール」を受章した。 仏文化省で行われた授章式でフレデリック・ミッテラン文化相は、「服飾のみならず、多大な影響を与えた」と授章理由を語った。3日が山本さんの誕生日だったことから、招待客らが「ハッピーバースデー」を合唱し、受章を祝福した。これに対し、山本さんは、「才能さえあれば誰でも受け入れるフランスという国なしには、ここまでやってこられなかった。さらに自由な気分で、これからも創作に挑戦したい」と語った。 山本さんは1981年にパリコレクションに参加。以来、女性の体の線を強調する西洋の服作りと一線を画した独創的なデザインで、世界のファッション界に影響を与え続けている。9月30日には、パリ市内で春夏コレクションを発表した。