クレーター「シャクルトン」の立体地図。人工的に着色してあり、赤い部分の標高は高く、青い部分は低い。底付近は氷に覆われている可能性がある=NASA提供 【ワシントン=中島達雄】月の南極付近にあるクレーター「シャクルトン」内部の約22%が氷に覆われている可能性のあることが、米航空宇宙局(NASA)の観測でわかった。 このクレーターに氷は存在しないと考えられていた。氷があれば水の供給源になるため、将来、月面基地を建設する際の有力な候補地となる。 NASAの月観測衛星「ルナー・リコネサンス・オービター」から、月の南極付近にあるクレーターにレーザーを発射。反射光の明るさを測定した。 その結果、直径約21キロ・メートル、深さ約4000メートルのシャクルトンの底や壁面に、周辺や他のクレーター内部よりも強く反射する場所があることが判明した。少量の氷が存在する証拠と考えられるという。