【日本-オーストラリア】七回表日本無死、勝ち越しの左越え本塁打を放ち、笑顔でハイタッチする中田=東京ドームで2017年3月8日、猪飼健史撮影 ○日本4-1オーストラリア● 試合後、5番・中田(日本ハム)はファンの前で喜びに浸った。「久々に気持ち良かった」。今大会初安打が決勝本塁打。同点でピリピリし始めた球場の空気を、たった一振りで大歓声に変えた。 七回から登板した右腕と先頭打者として対した。初対戦だったが、初球の甘いスライダーに反応し、バットを下から上へ思い切り振り抜く。「(バットの)先っぽだったけど、力で持っていった」。らしさあふれる豪快な一発だった。 キャンプから不調が続き、前日は無安打。この日も一回の好機でボール気味の球をひっかけて凡退した。ただ、失敗は初心に帰る契機となった。「三振を怖がっていた。でも初球から振るのが自分のスタイル」。フルスイングを取り戻した。