蟹沢孝夫『ブラック企業世にはばかる』(光文社新書)をお送りいただきました。有り難うございます。「ご書評の機会がありましたよろしくお願い申し上げます」とのことなので、わたくしなりの立場から書評しようと思います。 表見返しには、 >外見はマトモなのに、内実はとんでもないブラック企業。 あなたの職場は、次のいずれかに該当するだろうか? (1)「新卒使い捨て」の肉食系 (2)成長のチャンスを奪う草食系 (3)大手だけど「時給がマックやコンビニ以下!?」のグレーカラー このような職場に苦しんでいるのは、決して若者だけではない。 いま勝ち組企業に勤める中高年も、いつ「明日はわが身、いやわが子の身」となるかもわからない……。 本書が描き出すブラック職場はフィクションではない。その実態は、600人以上の転職支援を行った著者の経験とキャリアカウンセラーとして内々に入手した情報にもとづくものである。後半では、