パターソン関数(パターソンかんすう、英語: Patterson function)は、X線結晶構造解析において位相問題を解くために用いられる関数である。1934年にX線結晶学者アーサー・リンド・パターソン(英語版)によって発表された。 パターソン関数は以下のように定義される。 u, v, wは空間座標、Vは単位格子の体積、h, k, lはそれぞれミラー指数であり、F(hkl)はそのミラー指数の組に対応する結晶構造因子である。和はすべてのミラー指数の組み合わせについてとる。 結晶構造因子の絶対値の二乗はX線の回折強度に比例するため、パターソン関数はX線の強度情報のフーリエ変換に相当する。 パターソン関数は電子密度分布ρ(r)とそれを原点について空間反転したものρ(-r)との畳み込みに対応する。このことはパターソンから相談を受けたH. O. ウィーランドが導出した。ウィーランドはマサチューセッ