長らく投資の世界で仕事をしていると友人や知人から「正しい投資の仕方を教えてほしい。具体的にどうするのが良いのか。」などとアドバイスを求められることがある。証券会社での特定口座開設方法や投資信託の購入方法、個人型確定拠出年金やNISAの仕組みなど、実務的なことは事実関係を説明すれば足りるので比較的簡単にアドバイスできる。しかしその人に合った具体的なポートフォリオや投資商品のお勧めとなるとなかなか難しい。 ところで「正しい投資」とは何だろうか。「正しい」の意味は、大辞林によると、「物事のあるべき姿を考え、それに合致しているさま」とある。「道徳・倫理・法律にかなっている、真理・事実に合致している、誤りがない、最も目的にかなったやり方である、一番効果がある方法である」ということを意味するらしい。つまり、「正しい投資」とは法律的にも倫理的にも問題が無いという前提で、目的にかなった一番効果がある投資と