● 日本人は自ら進んで 未来の選択肢を狭めている ――戦略ではなく、外部環境に対する反応でしかないと。 反応して、リスクを負わずに最大限の利潤を引き出すための最適値を出そうとしているだけ。でも僕が考えるに資本主義の原点は、そういうことじゃなかった。 資本主義は、物をつくってお金に換えるプロセス自体が「面白かった」から成立したのだと思います。丹精込めて育てたナスが、手編みのザルと交換できただけじゃ駄目。野菜をお金に交換できたことでより高い満足感や達成感が得られて、人生がより拡張されるんです。これが資本主義が天下をとった最大の理由。僕はそう思っている。 ――野菜とお金の本質的な違いは何ですか? 金銭は抽象的でしょう。野菜のようなリアリズムじゃなくて、そこに抽象が入ってくるんです。だから人間により多くの選択肢をもたらすんです。 言い換えると本来の資本主義は、人生の選択肢を増やす方向で始まっている
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