通信事業者間で電話回線の接続料金が支払われる仕組みを悪用し、NTTドコモから接続料金を不正に取得していたとして、愛知県警などは8日、組織犯罪処罰法違反(組織的詐欺)などの疑いで、通信事業会社(東京)の社員の男ら十数人を逮捕した。捜査関係者への取材で分かった。 通信事業者間では、電話をかけた側の業者が受けた側の業者に、通話時間に応じて「アクセスチャージ」と呼ばれる回線接続料金を支払うことになっている。 捜査関係者によると、男らはドコモからアクセスチャージをだまし取る目的で、「かけ放題」プランで契約したドコモの回線から、逮捕された社員の会社の回線に大量の電話をかけ、昨年春、ドコモから約1億円をだまし取った疑いがある。複数の会社の役員らが関与し、アクセスチャージを分配していたとみられる。