金の装飾品のリサイクルも活発化している=スイス南部メンドリジオ、有田写す金の延べ棒などの原料を仕分けする作業員=スイス南部メンドリジオ、有田写す金の延べ板を鋳造する作業員=スイス南部メンドリジオ、有田写す 金の国際価格の上昇が止まらない。23日のニューヨーク市場で、金相場は史上最高値を更新。欧米の個人客、それに新興国の中央銀行という新たな買い手が、相場を引っ張る。 チューリヒから列車を乗り継いで3時間あまり。金の精製工場が集まる小さな町は、スイス南部の山あいにあった。国境を接するイタリアの宝飾産業とともに発展した地域で、世界の精製量の3分の1をまかなうという。 その一つ、アルゴ・ヘラウス社の工場の内部は熱気がみなぎっていた。運びこまれた材料を仕分けし、溶かし、延べ棒や金貨の型にはめる。数年前までは年間200トン未満だった生産量は、いまや300トンを超えるペースだ。最高経営責任者のオブ