今年最後を飾る韓国映画として充分満足。そんなに甘くないぞと若干の不満を抱きつつも、ハ・ジョンウ演じる悪い大人がヒーローになるまでの物語を胸熱くして見た。オープニング、運転席の父親がサングラスを外すと娘の方が目を閉じ視線が合うことはないという描写に親子間の断絶が表れていたのが、ラストにお茶目に回収されるのが上手い。 ホラー映画を面白いとも、そもそも怖いともあまり思わない私が好きな数少ない作品の一つが「インシディアス」シリーズ。その理由は同じ場所に二つの世界が存在するという設定(がはっきり説明されること)に「ロマン」を感じて胸躍るから。本作もそう。ハ・ジョンウ演じる父親がカフェインを摂って死者の世界に潜入する場面にわくわくさせられる。 作中最初の恐怖シーンの後に父親のパニック障害による妄想だと示されるため、それなら怖くないなと思っていたら、次の恐怖シーンに驚き震え上がってしまった。しかし程無く