環境省は8日までに、北アルプス・上高地(松本市安曇)に地域外から持ち込まれて生息するゲンジボタルを駆除する方針を固めた。専門家から外来生物として問題視する声が上がっているためで、捕獲ではなく、ゲンジボタルがいる池の水温を下げ、生息しにくくすることなどを検討。同省上高地自然保護官事務所(松本市)は「生態系への影響に懸念がある。地域の理解を得ながら、効果的な方法を検討していきたい」としている。 上高地は、中部山岳国立公園の特別保護地区、国の特別名勝と特別天然記念物に指定され、無許可での現状変更や保存に影響する行為は禁止されている。しかし、近年の調査ではヒメジョオンやセイヨウタンポポなど植物を中心に外来生物が多く確認され、植物では在来種との交雑も進んでいる。 上高地で見られるゲンジボタルをめぐっては2010年12月、安曇野市のNPO「野生生物資料情報室」が、人為的に地域外から持ち込まれた可能