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ブックマーク / ikedanobuo.livedoor.biz (86)

  • フリードマンはリフレ派だったのか : 池田信夫 blog

    2023年05月27日16:06 カテゴリ フリードマンはリフレ派だったのか このツイートに対して著者から公開質問状をいただいた。6回もあるので全部はお答えできないが、要点だけ。 これはひどいだった。フリードマンは日経済なんか論じてないのに、思い込みでフリードマンをリフレ派にしている。PHP研究所は絶版にすべきだ。 https://t.co/KpR7BEivLa— 池田信夫 (@ikedanob) February 11, 2023 まずこの「チャンネルくらら」を私は見ていないし、見る気もありません。私が読んだのはKindle Unlimited版です。「ネトウヨ」などの表現で気分を害したのならおわびしますが、いま読み返しても私の評価は残念ながら同じです。 私が「フリードマンは日経済なんか論じてない」というのは、最近のリフレ論争の話で、これは彼が2006年に死去したのだから当然です

    フリードマンはリフレ派だったのか : 池田信夫 blog
    maturi
    maturi 2023/05/29
     今週のリフレの定義 ”ただリフレをゼロ金利でも通貨供給を増やせばインフレになるという主張と定義すると、フリードマンの主張には日本のリフレ派と共通点があります。”
  • 21世紀の財政政策 : 池田信夫 blog

    2023年03月23日14:48 カテゴリ 21世紀の財政政策 ブランシャールの新著がさっそく翻訳された。訳者はBlanchard-Tashiroの共著者、田代毅氏。書は現在のマクロ経済学の世界標準で、日銀の植田新総裁の理論に近い。今後の日銀の方針を考える上でも参考になる。 日語版への序文では、書の研究のきっかけは日の状況を理解することだったと書いている。2000年以降のゼロ金利は、当初は不良債権処理にともなう特殊な現象と思われたが、2008年以降は世界全体の現象になった。 その最大の原因は、慢性的な需要不足で中立金利が実質成長率を下回る傾向が定着したためだ。これは資収益率が低下したことを示しており、民間投資を公的投資で置き換える機会費用が小さくなった。財政破綻が近づいているという懸念は妥当なものではなく、現在の日にはプライマリーバランスの赤字が必要だ。基準は動学的な効率性最

    21世紀の財政政策 : 池田信夫 blog
    maturi
    maturi 2023/04/04
    ブランシャール
  • ゼロ金利との闘い : 池田信夫 blog

    2009年12月02日10:16 カテゴリ経済テクニカル ゼロ金利との闘い 日銀の政策をめぐるメディアの反応をみていると、まるで10年ぐらい前に戻ったような既視感をおぼえる。当時も「日銀の量的緩和は物足りない」「もっと大胆な姿勢を示せ」といった論評一色だった。また同じような勇ましいコメントをしている自称エコノミスト諸氏には、せめて書ぐらい読んでほしいものだ。 書が出版されたのは5年前だが、デフレとゼロ金利をめぐる理論的・実証的な研究をほぼ網羅的にサーベイしている。著者は日銀の審議委員だったので、「日銀理論」のバイアスはあるだろうが、彼もいうように日銀はそれなりに努力してリフレ的な政策を実施したのである。ただ、この種の政策には次のような問題点がある:ゼロ金利になると、それ以上マネタリーベースを増やしてもマネーストックは増えず、インフレ率に影響を及ぼさない 日銀がインフレ予想に影響を与える

    ゼロ金利との闘い : 池田信夫 blog
    maturi
    maturi 2023/02/10
  • 無意味なインフレ目標から「金利目標」に切り替えるとき : 池田信夫 blog

    2022年12月17日20:18 カテゴリ経済 無意味なインフレ目標から「金利目標」に切り替えるとき 政府と日銀が「2%のインフレ目標」を決めた2013年のアコードを改正する方向で検討しているようだ。 2%物価目標の柔軟化検討 - 政府日銀、初の共同声明改定へhttps://t.co/AQJ8rrPZOQ— 共同通信公式 (@kyodo_official) December 17, 2022 これはテクニカルな話のようにみえるが、アベノミクスを否定する10年ぶりの大改革である。その内容はまだわからないが、私が2年前に紹介したWoodford-Xieの理論と似ている。 この論文はむずかしいが、結論をざっくりいうと、低インフレ・ゼロ金利の時代には、中央銀行が通貨供給でインフレを防ぐフリードマン以来の金融政策は無意味で、その主要な役割は財政ファイナンスのコントロールになったので、インフレ目標から

    無意味なインフレ目標から「金利目標」に切り替えるとき : 池田信夫 blog
    maturi
    maturi 2022/12/24
    ざっくりWoodford-Xieの理論:低インフレ0金利時代には、中銀が通貨供給でインフレを防ぐフリードマン以来の金融政策は無意味、役割は財政ファイナンスのコントロールになった、インフレ目標から金利目標に変えるべき
  • アベノミクスの「ゾンビ救済」が長期停滞を延長した : 池田信夫 blog

    2022年09月19日22:36 カテゴリ アベノミクスの「ゾンビ救済」が長期停滞を延長した 安倍元首相の外交的な業績は立派だが、経済政策は落第点である。その証拠は、書も指摘するように、安倍政権のもとで潜在成長率が低下を続け、ほぼゼロになったことだ。その主な原因は、次のようなものである。 バブル崩壊の後遺症で個人消費が伸びない 企業が国内で貯蓄し、アジアで新規投資した 硬直的な雇用慣行で労働生産性が上がらなかった 社会保障の負担増が大きく、可処分所得が減った 安倍氏はこの問題を「デフレ脱却」というトンチンカンな見方でとらえ、日銀がお金をばらまけば解決すると考えた。それが間違っていることは2年ぐらいでわかったのだが、彼はこれを「消費税の増税が失敗だった」と考え、増税を2度も延期した。その結果、財政赤字は増えたが、長期停滞は変わらなかった。 著者はこれを主流派経済学の立場から批判するが、主

    アベノミクスの「ゾンビ救済」が長期停滞を延長した : 池田信夫 blog
    maturi
    maturi 2022/09/20
    ”一定の財政赤字が必要だが、問題はそれをどう使うかである。大企業は海外投資で利益を上げたが、国内に取り残された地方の中小企業は経営が悪化した。そこに補助金を投じて延命し、金利負担を軽減する弱者救済が”
  • なぜ反ワクチンが反ウクライナになるのか : 池田信夫 blog

    2022年04月19日07:55 カテゴリ なぜ反ワクチンが反ウクライナになるのか いまだに私のところに毎日、陰謀論者から気持ちの悪いツイートが来る。彼らの共通点は、Qアノントランプ陰謀論)と反ワクチンと反ウクライナが出てくることだ。この3つの出来事は独立なのに、なぜいつもワンセットなのかと不思議に思っていたが、書を読んでその謎が解けた。 この3つだけでなく、冷戦の終了後に起こった世界の悪い出来事の原因は、一つしかないのだ——ディープステート(DS)である。その正体は不明だが、書によると国際共産主義運動とユダヤ金融資とグローバル企業の連合体らしく、BLMもワシントン議事堂乱入事件も新型コロナもDSの陰謀である。 コロナは武漢の研究所で製造された人工ウイルスで、これはDSの中心である中国共産党が、米国共産革命を起こすためにつくった生物兵器である。それをしくんだのはDSのエージェント

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    maturi
    maturi 2022/04/22
  • ウクライナがロシアに降伏するのは「合理的」である : 池田信夫 blog

    2022年03月18日15:45 カテゴリ経済 ウクライナロシアに降伏するのは「合理的」である 「ウクライナ勝てませんよ」「無駄死にしてほしくない」 テリー伊藤がウクライナ人に発言...口論に#ウクライナ #テリー伊藤 #ロシア #垣花正あなたとハッピー https://t.co/lBDUuqliG3— J-CASTニュース (@jcast_news) March 14, 2022 こういう無抵抗平和主義を今回いう人はさすがに少ないが、まだ一部にいるようだ。これは論理的には、それほどナンセンスな話ではなく、人質問題というゲーム理論の例題である。テリー氏はこういう。 このまま行くと、プーチンのことですから、さらに攻撃をするってことは民間人の死者がどんどん増えていくってことが現実になっていく時、私はそれは一番いけないことだと思うんですよね。命を落とすことをいとわないという考え方は避けたい。

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    maturi 2022/03/19
  • ろくでなしのロシア : 池田信夫 blog

    2015年01月08日10:21 カテゴリ ろくでなしのロシア 今年の世界経済の震源地は、おそらくロシアだろう。プーチンを理解するには、ロシア正教を理解することが不可欠だ。彼はロシアの伝統的なツァーリであるとともに、ロシア正教会を支配するカリスマにもなりつつあるからだ。 ロシア正教は、キリスト教から出ているが特殊ロシア的に土着化したスラブ系信仰である。聖書はほとんど読まないで、教会は信徒を叱る。民衆は教会の権威に従うことで「人生の意味」を教えてもらう。ドストエフスキーの「大審問官」の世界である。 キリスト教の特徴は教権と俗権の分離だが、ロシア正教ではツァーリが教会を支配する神権政治になった。これは「タタールの軛」と呼ばれるモンゴル人による征服のあと、16世紀にイワン4世がロシアを統一したときできた伝統である。 これは皇帝が「天子」だった中国と似ているが、ロシアでは正教会の精神的権威が強く

    ろくでなしのロシア : 池田信夫 blog
    maturi
    maturi 2022/02/28
    2015年01月08日10:21 ”ロシアの問題は主権の過剰である。”
  • コロナ対策による「過少死亡」は約3万人 : 池田信夫 blog

    2021年05月02日18:44 カテゴリ科学/文化 コロナ対策による「過少死亡」は約3万人 国立感染症研究所に日の超過および過少死亡数ダッシュボードができ、コロナの死亡統計が見やすくなった。それによると、2020年1月~12月の過少死亡は5650~52430人。平均すると約3万人だ。 つまり昨年の日の死亡数は平年より約3万人少なかった。死亡数をみても、昨年の死亡数は一昨年より約9400人少なかった。日の死亡数は毎年約2万人増えているので、平年より約3万人少なかったわけだ。 その最大の原因は、呼吸器系疾患が約2万人減ったからだ。中でも肺炎が約1万3000人減り、これだけで新型コロナの約3000人を大きく上回った。この最大の原因は自粛などの行動制限だろう。それはコロナだけではなく、すべての呼吸器系疾患にきき、特に肺炎球菌の感染を防いだ効果が大きかった。 人口動態統計より 他方で出生数は

    コロナ対策による「過少死亡」は約3万人 : 池田信夫 blog
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    maturi 2021/05/09
    昨年の日本の死亡数は平年より約3万人少なかった。 他方で出生数は2019年に比べて約2万5000人減ったので、自然減は約1万6000人になった。つまり日本のコロナ対策は少子高齢化を促進したのだ。
  • 「新型コロナ」は幻想である : 池田信夫 blog

    2021年03月07日15:37 カテゴリ科学/文化 「新型コロナ」は幻想である アゴラにも書いたように、新型コロナウイルスを見た人はいないのだから、コロナはあなたの脳内にしかない幻想である――というと「電子顕微鏡の写真があるじゃないか」という人がいるが、それがSARS-CoV-2の病原体であることを実物で確認したのか。 日でこれまで8000人以上の死亡診断書で、死因に「新型コロナウイルス感染症」と書かれたことは事実だが、それが当かどうかはわからない。一部のネトウヨがいうように、それは「新型」ではなく、在来型コロナウイルスの変異株かもしれない。 この「幻想」は、純粋に主観的な夢のようなものではない。もしあなたが感染すると、コロナの存在を否定しても死ぬかもしれない。しかしその病原体がコロナかどうかは、あなたには確認できない。それは医師が「新型コロナで死亡」と死亡診断書に書き、保健所が認め

    「新型コロナ」は幻想である : 池田信夫 blog
    maturi
    maturi 2021/03/08
    ポスとモダンと校庭で
  • 疫病が世界史を変えた : 池田信夫 blog

    2020年02月23日15:46 カテゴリ 疫病が世界史を変えた 新型コロナをめぐる騒ぎで私を攻撃してくる人々は「新型コロナには特効薬がないから怖い」と恐れている。治療法も予防法もなかった古代には、こういう未知への恐怖はもっと大きかったに違いない。 ローマ帝国では西暦165年ごろから疫病が大流行し、帝国の人口の1/4から1/3が死んだと著者は推定する。その病名は不明だが、天然痘か麻疹(はしか)ではないかと考えられている。 疫病は大量死という点では戦争と同じだが、その原因をコントロールできない。戦争は国家によって防げるが、疫病は隔離するしかなかった。細菌もウイルスも目に見えないので、ある人は急に病に倒れ、ある人は生き残るのはなぜか。ローマ帝国の多神教でも合理的な自然哲学でも、その原因は説明できなかった。 こういう状況で、キリスト教は急速に信者を増やした。それは目に見えない神を信じる者だけが

    疫病が世界史を変えた : 池田信夫 blog
    maturi
    maturi 2020/09/27
    疫病と世界史 上 (中公文庫 ウィリアム・H. マクニール こうして1世紀にはカルトだったキリスト教は、2~3世紀に疫病の拡大とともに急成長し、最後はローマ帝国の国教になった。キリスト教は地域を超え
  • 「移動の自由」は近代国家のコア : 池田信夫 blog

    2020年08月21日12:30 カテゴリ法/政治 「移動の自由」は近代国家のコア 最近コロナ脳はめっきり減ったが、その残党が「国民全員PCR検査」を主張している。たとえば「54兆円で全国民に毎週PCR検査」を提言していた小林慶一郎氏は「9月末までに10万件に検査能力を増やせ」と後退したが、いまだに検査の拡大で人々が安心して経済が回ると主張している。 これは逆である。職場に検査陽性者が出ると、その個人が排除されるだけでなく、関係者全員が検査され、職場が閉鎖され、会社が謝罪する。飲店の客が陽性になっただけで営業停止になり、閉店を強いられる。人々が恐れているのは、こういうケガレなのだ。 このように個人を通常の社会から排除する例外状態がロックダウンの質だ、とアガンベンは批判している。カール・シュミットが「主権者とは例外状態について決断する者だ」と定義したとき、彼が想定していた例外状態は戦争

    「移動の自由」は近代国家のコア : 池田信夫 blog
    maturi
    maturi 2020/08/21
    職場に陽性者が出ると関係者全員が検査され、職場が閉鎖され、会社が謝罪する。飲食店の客が陽性になっただけで営業停止になり、閉店を強いられる。人々が恐れているのは、こういうケガレなのだ。
  • MMTはアベノミクスを否定する : 池田信夫 blog

    2019年07月23日19:32 カテゴリ経済 MMTはアベノミクスを否定する MMTはマクロ経済学的には新しい話ではないが、正しい点もある。ケルトンも日で明言したように、ゼロ金利では量的緩和でマネーは増えないということだ。MMTは預金が「信用乗数」で増えて信用創造が行なわれるという通説を否定し、信用創造は資金需要で決まるという。これは内生的貨幣供給説と呼ばれる理論である。 教科書的な説明では、中央銀行がマネタリーベースを増やすと、マネーストックはそれに信用乗数をかけた分だけ増える。つまり マネーストック=マネタリーベース×信用乗数 だから信用乗数が安定している短期では、マネーストックはマネタリーベースにほぼ比例して増えるはずだ。これに対してMMTによれば、マネーストックは資金需要で決まるので、マネタリーベースを増やしてもマネーストックは増えず、信用乗数(マネーストック/マネタリーベース

    MMTはアベノミクスを否定する : 池田信夫 blog
    maturi
    maturi 2020/06/21
    2019
  • 日銀は「ヘリマネ型量的緩和」に転換するとき : 池田信夫 blog

    2020年03月09日14:49 カテゴリ経済 日銀は「ヘリマネ型量的緩和」に転換するとき 新型コロナは日では鎮静化に向かっている(重症患者は27人に減った)が、世界に拡大してきた。特にアメリカの感染者が542人と日を抜き、死者も22人で世界第5位になった。これで全世界がパニックに陥るだろう。 これは2009年の新型インフルエンザのように、健康被害はそれほど大きくないが経済に大きなダメージを与える経済的パンデミックになるおそれが強い。こういうとき必要なのは、人々の萎縮した心理を回復させることだ。 昨年10~12月期の成長率は年率マイナス7.1%に下方修正されたが、これにはコロナの影響は含まれていないので、1~3月期のGDPは年率10%以上の減少になることは確実だ。この大きな需給ギャップを埋めるには、数兆円規模の総需要追加が必要である。 日ではマイナス金利が続いているので、大胆な財政出

    日銀は「ヘリマネ型量的緩和」に転換するとき : 池田信夫 blog
    maturi
    maturi 2020/03/13
    誰も読まないから筆者本人もアゴラの記事の方にリンクを張る
  • 【更新】追加緩和は有害無益 : 池田信夫 blog

    2014年10月31日12:01 カテゴリ経済 【更新】追加緩和は有害無益 きょう日銀の追加緩和が発表された。今まで追加緩和についてノーコメントだった黒田総裁の仕掛けたサプライズで、ドル/円は111円台になったが、これはマネタリーベースの増加を「毎年60~70兆円」から「80兆円」にする戦力の逐次投入で、効果は限定的だ。 図1 消費者物価上昇率(増税分を除く)図1のように9月のコアCPI上昇率は、前月より0.1%下がって1.0%になった。コアコアは横ばいなので、この原因は明らかにエネルギー(特に原油)価格上昇率の大幅な下落(今年に入ってほぼ半減)である。 これは日経済にとってはいいことだが、日銀の「2015年4月に2%」というインフレ目標は達成不可能になった。追加緩和は円安効果はあるが、その影響は図のコアコアでもわかるように大したことない。コアCPIの低下は原油相場が原因なので、日銀には

    【更新】追加緩和は有害無益 : 池田信夫 blog
    maturi
    maturi 2019/05/11
    岩田氏の論文によれば、日銀当座預金残高が10%増えると、予想インフレ率は0.44%ポイント上がることになっているので、彼は「レジームチェンジ」さえすれば物価は容易に上がると楽観していたのだろう。
  • 【再掲】MMTについての超簡単な解説 : 池田信夫 blog

    2019年09月02日16:35 カテゴリ 【再掲】MMTについての超簡単な解説 訳が出たので原著の解説を再掲するが、結論からいうと読む価値はない(Kindleのサンプルで眺めるぐらいで十分)。経済学者のアンケートでも賛成する人は1人もいない。もうMMTは忘れていいと思う。 書はMMTのほぼ唯一の入門書だが、これは金融理論というより素朴な財政哲学で、数式も統計データも出てこない。その考え方は通貨は税であるというものだ。管理通貨制度では法定通貨(不換紙幣)は商品とリンクされておらず、政府と中央銀行は一体なので、自国通貨はいくらでも発行できる。 政府に徴税能力がある限り国債は通貨でファイナンスできるので、政権が崩壊しない限り政府がデフォルトすることはありえない。自国通貨は税と同じなので、中央銀行は政府と同じだ。統合政府で考えると国債は通貨と同じなので、中央銀行が国債を買い取れば政府債務は

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    maturi
    maturi 2019/03/25
  • 経済学者の意見の違いは大きくない : 池田信夫 blog

    2012年07月04日23:36 カテゴリ経済 経済学者の意見の違いは大きくない また池尾さんの記事を補足しておくと、リフレ派の中でも温度差があって、馬淵澄夫氏のように無知蒙昧な人はそれほど多くない。きょう飯田泰之氏と週刊ダイヤモンドの「対決討論」で議論したが、編集部には気の毒だが90%以上は意見が一致した。 基的な認識は同じで、日の「失われた20年」の後半の原因は、労働人口の減少と新興国との競争激化。それは世界的には要素価格の均等化=大収斂をもたらすが、国内的には知的労働と単純労働の大分岐をもたらす。といってもトラックの運転手のような肉体労働には影響はなく、危ないのはエクセルで代替できるような仕事をしている下級ホワイトカラーだ。自分でコーディングできる超エリートだけが豊かになる。 短期の金融政策についても、コアCPIで見ると日銀が0%を目標にしているように見えることは事実だが、日銀は

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    maturi
    maturi 2017/11/19
    きょう飯田泰之氏と週刊ダイヤモンドの「対決討論」で議論したが、編集部には気の毒だが90%以上は意見が一致した。
  • ヒトラーの経済政策 : 池田信夫 blog

    2009年12月26日16:43 カテゴリ経済 ヒトラーの経済政策 鳩山首相の政治生命も、秒読みになってきたようだ。1年もしないうちに首相がコロコロ変わる「ワイマール症候群」が続くと、国民の中にヒトラーのような「強い指導者」を望む群衆心理が出てくるのは、古今東西を問わない。日ではそういう心配はないと思っていたが、「100兆円の国債の日銀引き受け」を主張する亀井静香氏が鳩山氏の次の首相候補に擬せられるのを見ると、万が一のリスクも考えたほうがいいのかもしれない。 ナチは一般に思われているように大資の利益を代弁したわけではなく、その正式名称「国家社会主義ドイツ労働者党」が示すように、労働者の党だった。ヒトラーはユダヤ人に代表される大資を攻撃して弱者のルサンチマンに訴え、短期間に権力を掌握したのだ。彼はメーデーを国民の祝日として労働組合を統合・強化し、「生活に困っている者をまず助ける」とい

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    maturi
    maturi 2017/06/30
    2009 なんかこう、今読むといろいろ味わい深い
  • マンデル=フレミングの勝利? : 池田信夫 blog

    2009年10月06日18:52 カテゴリ経済 マンデル=フレミングの勝利? Ilzetzki et al.は1960~2007年のデータを分析した結果、財政支出の乗数効果は固定為替相場の場合には1.5程度と高いが、変動相場制ではほぼゼロだという結論を出している。これはマンデル=フレミング・モデルの予想どおりである。 Barro-Redlickも、1930年代以降のデータを使って、財政支出の乗数は(クラウディングアウトのため)1より小さいと結論している。他方1%の減税は成長率を年率0.6%引き上げるが、これは総需要の拡大よりも投資のインセンティブを高める効果によるものと推定される。ケインズ的な財政政策は、開放経済ではきいたことがなく、今後もきくことはないだろう。 「経済」カテゴリの最新記事

    マンデル=フレミングの勝利? : 池田信夫 blog
    maturi
    maturi 2016/11/27
    ”ケインズ的な財政政策は、開放経済ではきいたことがなく、今後もきくことはないだろう。”
  • 森嶋通夫の「白旗・赤旗」論 : 池田信夫 blog

    2015年02月06日16:25 カテゴリ法/政治 森嶋通夫の「白旗・赤旗」論 経済学で合理的(rational)というのは、価値判断を含まない「無矛盾」という意味だが、この意味でテロ非難決議を棄権した山太郎は合理的だ。すべての戦争を否定する立場を徹底すれば、テロにも殺人にも報復せず、人道支援もしてはならない。日国憲法は交戦権を否定しているのだから、中国が攻めてきても反撃せず、降伏することが正しい。 福田恆存の政治評論は、いま読むと常識的でつまらないが、むしろ彼が懸命に批判した「護憲派」の主張がおもしろい。1979年に『文藝春秋』に掲載された論文「新『新軍備計画』」で、森嶋通夫は「侵入者は白旗と赤旗で迎えればよい」と主張した。 万が一にもソ連が攻めてきた時には自衛隊は毅然として、秩序整然と降伏するより他ない。徹底抗戦して玉砕して、その後に猛り狂うたソ連軍が殺到して惨澹たる戦後を迎えるよ

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