トランプ政権の経済政策は、財政赤字に対するアメリカ人の常識を覆した...... REUTERS/Tom Brenner <アメリカの有権者の多くは、トランプの「人格」に対しては眉をひそめていたにしても、少なくともトランプ政権の経済的な実績に関しては一定の評価を与えていた。トランプが経済政策面でもたらした最大のインパクトとは......> 現職の共和党候補トランプと民主党候補ジョー・バイデンとの間で争われた2020年の大統領選は、バイデンの勝利で終わり、トランプ政権は1期4年でその幕を閉じることになった。トランプの再選が叶わなかった最大の敗因は、明らかに、2020年から始まったコロナ禍にあった。トランプ政権は感染拡大の初期段階から、新型コロナの感染拡大を軽視し、積極的な防疫の必要性を否定し続けた。その結果、感染者数と死者数の双方において、アメリカは世界最悪の感染国になってしまったのである。