ブックマーク / syukan-anko.hatenablog.jp (119)

  • 浅草「あんぱん専門店」バトル編 - 週刊あんこ

    あんぱん好きにとって、東京・浅草の「あんです 的場(まとば)」は外せない。 常時約20種類のあんぱんがずらりと並ぶ光景は 「ここは天国か?」 と思いたくなるほど。 こしあん、小倉あんから始まって、塩あん、メロンあん、ずんだあん、焼きいもあんまである。 季節の限定品も売りの一つ。 去年秋、私のつたないガイドで「あんこラボ」のあん友10人で浅草老舗和菓子巡りをしたとき、ここにも立ち寄った。主宰のエンドーさんが教えてくれた店。 老舗ではない、という理由で、私はうっかりスルーしてしまった。 その時の心残りが、今回の訪問となった。 胃袋が一つしかないので、全部はべきれない(胃袋がせめて8個は欲しい)。 あんぱん版ノアの箱舟。とりあえず今回はこの方法しかない。 財布と相談、熟慮の末、4種類だけ選んだ。それがこれ。 隠れ人気ナンバー1「塩あんぱん」、「あんバターフランス」、季節限定の「みそあんぱん」、

    浅草「あんぱん専門店」バトル編 - 週刊あんこ
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    maxa55 2019/05/24
  • 山形の青い絶妙「ふうき豆」 - 週刊あんこ

    山形は実は美味の宝庫でもある。 「奥の細道」の旅の途中、松尾芭蕉も舌鼓を打ったに違いない。 この時期は街のあちらこちらにさくらんぼが出回り始めているが、和スイーツファンとして取り上げたいのが「富貴豆(ふうきまめ)」である。 一般的に富貴豆というと、そら豆を甘く炊き上げた、つくだ煮屋で売ってる煮豆を想像するが、山形ではいささか違ってくる。 そら豆ではなく、青えんどう豆なのである。つまりはうぐいす豆。 しかも和菓子屋さんで売られている。 あんこ旅の途中、山形市内に足を運んで、情報収集を開始すると、5~6軒ある老舗の中で、「山田家」の名前が再三上がった。 「やっぱ山田家だべな。一日に作る量が限られてるので、早く行かねば売り切れるかもしれねぞ」 何人かが同じことを言った。 その富貴豆、山田家では「白露ふうき豆」がこれ。 昭和6年(1931年)創業当時から、作り方を変えていないという。 大粒の青えん

    山形の青い絶妙「ふうき豆」 - 週刊あんこ
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    maxa55 2019/05/17
  • 谷中、隠れ名店の豆大福 - 週刊あんこ

    このやや小ぶりな豆大福を最初にべたとき、そのあまりの美味さに驚いた。 赤えんどう豆の凄みとふくよかなつぶあん、柔らかなが絶妙なハーモニーを作っていた。私にとってはちょっとした事件だった。 5年ほど前のことである。 当時は護国寺・群林堂や京都・出町ふたばが私の中では豆大福界の両横綱だったが、それに劣らない。すすけたような小さな店構えと店主のご高齢に驚きが好奇心へと広がっていった。 何なんだ、この店は? 東京の寺町、谷中の「荻野(おぎの)」である。 観光客でごった返している谷中銀座から少し離れた、さんさき坂の途中にひっそりと紺地の暖簾を下げている。 地元のおばちゃんがたむろしていることもある。近くには禅寺「全生庵」もある。 「御菓子司 荻野」の小さな文字がこの、敷居の低い和菓子屋店主の矜持(きょうじ)を少しだけ感じさせる。 その後何度か通い、ポツリポツリ店主と話すと、和菓子職人としてのキャ

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    maxa55 2019/05/10
  • 人形町「初音」の煮あずき - 週刊あんこ

    きょうから令和元年。なので、あんこの原点、「煮あずき」を取り上げたい。 敬愛する、あんこイノチの「あんこラボ」のみなさんと二度目の東京老舗和菓子屋めぐり。前回は浅草だったが、今回は人形町が主な舞台。ここは和菓子好きには外せない、そこかしこに江戸・明治の香りの残る希少エリアである。 GWだってえのに、浅草ほど混雑していないのもありがてえーってもんよ(つい江戸弁になってしまった)。 さて、煮あずき。東京で現存する一番古い甘味処「初音(はつね)」の隠れた逸品がこの煮あずき(税込み 750円)なのである。 創業が天保8年(1837年)。ご高齢の女将が7代目。 茹で小豆といった方がわかりやすいかもしれないが、ここの煮あずきはいささかレベルが違う。 使っている小豆は北海道十勝産の手選り小豆。手作業で小豆を選り分けたもの。それもおそらくは大納言小豆だと思う。 お椀の蓋を取ると、大粒の煮あずきが現れる。小

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    maxa55 2019/05/01
  • 新潟「青豆大福」に完敗 - 週刊あんこ

    個人的に新潟は菓子の聖地だと思う。 米どころなので、当たり前と思うかもしれないが、この日海に面した中都市の菓子の美味さを知らない人が意外に多いのに驚く。 この時期は笹だんごの季節で、市内の和菓子屋さんは笹団子づくりに大忙しだが、今回はいぶし銀に光る大福を取り上げたい。 中でもメーンストリート町通りに面した場所に渋い暖簾を下げている「角田屋(かくだや)」の豆大福! つい感嘆符を付けたくなってしまった。 まずはその神々しいお姿を見ていただきたい(力が入りすぎだよ)。 ちなみに新潟で「豆大福」といえば、赤えんどう豆ではなく、青大豆なのである。「かつ丼」といえば「タレかつ丼」を指すのと似ている。新潟では中央の常識が通用しない? そこがまたいい。 メディア仲間と弥彦温泉に一泊したその足で、ひとり新潟まで足を延ばした。頭の中は豆大福がエロティックに踊っている。そんな感じかな。 午後1時半、新

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    maxa55 2019/04/27
  • 日本橋高島屋限定「あんこの極楽」 - 週刊あんこ

    どうも「限定」という言葉に弱い。 私にとってはある種パラダイスの、日橋高島屋館地下一階を鼻をクンクンさせながら散策しているときのこと(まるであんこ犬だよ)。 久しぶりに「叶匠寿庵(かのうしょうじゅあん)」で、ここの目玉「あも」でも買おうかと覗いてみた。 すると、「高島屋日橋店限定」の文字とたっぷりのあんこが目に飛び込んできた。「実演販売」の文字も。 木目の折箱にびっしりと詰まったつぶあん! 濃い小倉色。見事なテカリ。 わっ、あんこの折り詰めか? あんこ好きにとってはこれはほとんど極楽の小宇宙。 それが「このはな」だった。 びっしりのつぶあんの下に紅白の羽二重が控えていて、それは表面からは見えない。 6個入りと10個入りの2種類。6個入り(税込み 756円)を買い求めて、大急ぎで自宅に持ち帰った。賞味期限が日中なので、早めにべなければならない。 このつぶあんが濃い。皮まで柔らか

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    maxa55 2019/04/18
  • 埼玉最強伝説?「さくら饅頭」 - 週刊あんこ

    桜前線が北上中だが、関東の桜の名所の一つが権現堂(埼玉・幸手市)。 「翔んで埼玉」も好きだが、あんこ好きとしては権現堂の「さくら饅頭」に着地したい。 埼玉最強伝説の一つに加えたい。 GACKTも二階堂ふみもこれをべたら、埼玉観がピンク色に変わるかも。 前置きが長くなってしまった。 まずは見て感じていただきたい。 製餡所も営んでいる「和菓子の早稲田屋」が作る、個人的には奇跡の絶妙饅頭である。 毎年これをべたいがために、幸手まで足を運ぶ。 満開の桜の下、今年も出店していた。 桜よりもさくら饅頭。 1個120円(税込み)をバラで5個買い求め、自宅に持ち帰ってから、備前の皿に載せて、賞味する。 包みを解いた瞬間、何とも言えない桜の香りが室内に広がる。 胸と舌のときめき。 淡雪のような薄い皮がぎっしり詰まった桜あんを包み込んでいる。手のひらに重さが伝わってくる。頂点に塩漬けしたきれいな桜の花びら

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    maxa55 2019/04/11
  • 真珠の涙?吉原宿の甘納豆屋 - 週刊あんこ

    この小さな店と出会った時のうれしさは言葉を超える。 「中山甘納豆」 セピア色の看板と店構え。昭和がそのまま。かつての賑わいはない。 東海道五十三次の一つ、旧「吉原宿」でのこと。 「富士市吉原商店街に今どき珍しい甘納豆を手づりしている店がある」 映画関係者からたまたまそんな情報を聞きつけて、足を延ばしてみた。 名作「人生フルーツ」のような世界。 初老のご夫婦が二人。 コツコツコツコツ。朝早くから夜遅くまで、甘納豆を作り続けて半世紀を超える。 基は5種類。小豆、白いんげん、青円豆(うぐいす)、そら豆(お多福)、金時。 それらが年季の入った木枠のケースに収まって、お客を待ち続けている。 ちょっと感動もの。 あんこの世界にもこういう世界があるんだなあ。 甘納豆の歴史は諸説あるが江戸末期あたり。ぜんざいを煮すぎて、偶然、出来上がったという説が有力。なので、歴史自体は思ったほど古くはない。 店主は二

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    maxa55 2019/04/04
  • 吉祥寺「小ざさ」の最中力 - 週刊あんこ

    美味い最中(もなか)は全国各地にある。 だが、この最中はちょっとすごいぞ、と個人的に思うのが東京・吉祥寺「小ざさ(おざさ)」の最中である。 つぶあんと白あんの2種類だけ。 小さいのに皮だねのパリッとした香ばしさ、中のあんこの洗練が口の中でため息の巨人になる。吹き上がる感覚・・・妙な表現だが、そんな感じ。 この小ざさ、幻ともいわれる羊羹(ようかん)があまりに有名で、早朝から並んでも手に入りにくい。一日限定150。 私はかつて三鷹に住んでいた時に、たった一度何とかゲットしてべたことがある。見た目が濃い紫色で寒天と練りが「虎屋」に負けてない。きれいな余韻の深い味わいだったことを覚えている。 なので、ずっと最中は羊羹が手に入らなかったときの代用品と思っていた。 あまーい、いや甘すぎる思い違いだった。 小豆の高騰などで少しずつ価格が上がっているが、それでも他の老舗有名店の最中に比べて実にコスパが

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    maxa55 2019/03/29
  • 家康級か「大物どら焼き」 - 週刊あんこ

    「静岡にどら焼きのすごい店があること、知ってますか?」 あんこ好き仲間との雑談中に、こんな言葉が私に投げかけられた。 「へえー、知らない」 そう答えたものの、なぜか後頭部に突き刺さったまま、数か月たった。 たまたまテレビを見ていたら、その静岡のどら焼き屋が出ていた。 あれっ? 一瞬にして記憶がよみがえった。 3年ほど前の「あんこ旅」で、ここを偶然訪ねていたことを。 名古屋かどこか、だとばかり思っていたが、静岡だった。記憶の掛け違い。 それがこの「河内屋」のどら焼き(1個税込み120円)。 あわてて撮った写真と当時のメモ帳を見直した。 東京の名店「うさぎや」や「清寿軒」、さらには京都の「松壽軒」のような、ある種の格式ある店構えではなく、ごく庶民的な、祭りの屋台の延長線上のような、あまりに開放的な店構え。 明治、大正期のどら焼き屋は多分こんな感じではなかったかな。 そんな思いがよぎったことも思

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    maxa55 2019/03/22
  • 秩父の黒ダイヤ「水ようかん」 - 週刊あんこ

    この水ようかんは地味系の奇跡かもしれないぞ。 冬の黒糖入りの水ようかん。 と書くと、へえ~よくありそうな黒糖入りね。 そんな感想がさらりと表面を通り過ぎていくだけかもしれない。 だが、口に入れた瞬間、その舌触りに「ほう」となる。 なめらかな中に、どこかざらっとした素朴な感。 こしあんと寒天の配合が絶妙で、塩気が強め。 黒糖のミネラルの風味が後から押し寄せてくる。 秩父の水ようかん一筋「松林堂(しょうりんどう)」の逸品である。 黒ダイヤを思わせる美しさ。 関東の水ようかんと言えば日光があまりに有名だが、秩父にもかような店があること。 私にとっては一つの発見でもあった。 5入り(1 税込み97円)を買い、古い一軒家の店内を見渡す。客はたまたまなのか、一人しか見当たらない。 奥が広い板場になっていて、薄暗い。隅々まで清潔感。清流の匂いと水羊羹職人の歴史が染みついているよう。これはちょっと感

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    maxa55 2019/03/14
  • まる子と「ハーフ小豆カステラ」 - 週刊あんこ

    和スイーツもここまで来ると脱帽したくなる。 ただのカステーラではない。 小豆とクリームチーズ、それにドライフルーツがたっぷり入ったカステラ。 和と洋のハーフ。 あんこ旅の途中、蒸し羊羹で有名な「追分ようかん舗」に行くつもりが、途中で足が止まってしまった。 あの清水市入江岡商店街の和菓子屋さんで出会った一品。 ご存知の人もいると思うが、入江岡商店街はちびまる子ちゃんの舞台でもある。 さくらももこさんの実家(八百屋だった)がすぐ近くにある。 それが「四季彩菓 竹翁堂(ちくおうどう)」である。いい店構え。 創業は昭和22年(1947年)。現在3代目。 とにかく、その迫力と魅力的なボディーを見てほしい。 カステラ界のアリシア・キーズか? そんなジャンル分けがバカバカしくなるほどの一品。 麻ひもを解き、経木のふたを取ると、甘い香りとともに、濃い焼き色のカステラ生地が現れた。漢字で書かれた「加寿丁羅

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    maxa55 2019/03/07
  • あんこ知新な「あん団子」 - 週刊あんこ

    意外な場所で夢のあん団子(だんご)に出会った。 しっかりと一個一個こしあんで手包みされたあん団子。それがこれ。 私にとってはこうでなくっちゃ、という懐かしいあん団子でもある。東京・日暮里の「羽二重団子」がその頂点の一つと言えるが、こうしたあん団子は希少になったと思う。あっ失礼、茂助だんごもあったっけ。 単にあんこをかぶせているものより、手間がかかる。 なので、だんご界の絶滅危惧種、かもしれないぞ。 これは悲しすぎる。 (個人的な意見だが「羽二重団子」、昔の方が職人の手の香りがして、美味かったと思う。あるいはこちらの舌がおかしくなったのか、口中の感動が少し薄れてしまっている) で、題。 東海道あんこ旅の途中で、まさかの出会い。 伊豆・修善寺でのこと。 観光案内所の和菓子好き女性スタッフから「どら焼きがおいしい和菓子屋さんが近くにある」と聞いて、ちょっとのぞいてみた。それが「和楽(わらく)」

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    maxa55 2019/02/28
  • 沼津宿「江戸きんつば」と対面 - 週刊あんこ

    豆大福とうぐいす、それにきんつば。 あんこ好きにとってはこの時期、ゴールデントライアングルだと思う。 桜も欲しいところだが、欲張ってはいけない。 東海道あんこ旅の途中、静岡・沼津駅前で足がピタリと止まった。 「焼きだんご」のノボリが寒風にはためき、ふと目を移動すると、いい店構えの和菓子屋さんが「おいで」と流し目をくれた(気がした)。 こういう出会いは何かある。 それが明治元年(1868年)創業の「和菓子 甘味処 村上屋」だった。 創業当時から作っているという豆大福、うぐいす(税込み 各180円)などがレトロな木箱にきれいに収まっていた。ひと目で思考停止状態。あんこ愛の鐘が鳴り始める。きんこんかんあん。 それがこれ。 お江戸日橋から12番目の宿場、沼津宿。今でこそかつての賑わいはないが、こういう和菓子屋が暖簾を守っていることがうれしい。 テイクアウトだが、奥が甘味処になっていて、そこ

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    maxa55 2019/02/21
  • タイムスリップ「あわぜんざい」 - 週刊あんこ

    江戸時代のスイーツがどんなものだったか? 下町娘が、梅干しばあさんが、長屋のご隠居がこっそり舌鼓を打っていたのはどんな味だったのか? 江戸詰めの侍や殿様もいたかもしれない。 この空想が実に楽しい。 その答えの一つが浅草「梅園(うめぞの)店」の「あわぜんざい」にある。 これが悔しいくらいに、めちゃ美味い。 へそ曲がりのサガ。観光客でにぎわう行列店なので足が遠のくはずが、ここの「あわぜんざい」だけは別である。 一杯が777円(税込み)と割高だが、漆のお椀のふたを取ると、粟(あわもち)の黄色と、こしあんの濃いテカリが3D映画のようにガブリ寄ってくる。 目と鼻と舌が同時に白旗を上げる。 こしあんの美味さが昔と変わらない。 こってり感とドンピシャのほどよい甘さ、それに小豆のきれいな風味が折り重なって押し寄せてくる。ほんのりとした塩加減も効いている。箸休めの紫蘇の実の塩漬けも気が利いている。 使っ

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    maxa55 2019/02/14
  • 日本一あんぱん?喜福堂の秘密 - 週刊あんこ

    「おばあちゃんの原宿」巣鴨にはあんこのスグレモノが二つある。 「みずの」の塩大福と、「喜福堂」のあんぱん。 おばあちゃんの舌は確かだと思う。最近は若いお客も多い。 迷った末に「日一のあんぱん」とのキャッチフレーズが付く、喜福堂のあんぱんをべることにした(ハシゴしたかどうかはナイショ、です)。 他の地域にも「日一のあんぱん」を名乗る店もある。誰が最初に言ったかは調べてみてもわからない。何が日一なのかもわからない。まさか自称? なので、とりあえず喜福堂のあんぱんを「日一」にしておくことにした。 つぶあんとこしあんと白あんがあるが、好みと胃袋の事情で「つぶあんぱん」(税抜き200円)を選んだ。 もう一品、「クリームパン」(同200円)も買い求め、喫茶室でべることにした(飲み物は別料金)。 大きさも外見もごくありふれたあんぱんだが、よく見ると、黒ゴマのテカリがただ事ではない。注意して見

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    maxa55 2019/02/06
  • 居酒屋の「行列たい焼き」 - 週刊あんこ

    自家製の「あんこ暦」では、大寒はたい焼きが輝く季節である。 少々熱くてもフーフー言いながらほおばる。これがたまらない。 麻布十番「浪花家総店」、人形町「柳屋」、四谷「わかば」が東京ご三家と言われるが、上野「根津のたい焼き」や吉祥寺「天音(あまね)」などトップ集団に入ってもおかしくないたい焼き屋がどんどん誕生している。いずれも一匹ずつ焼く一丁焼き。いわゆる天然もの。 私はそこに下高井戸のたい焼き専門店「たつみや」を加えたい。行列のすごさも四谷「わかば」並み。 知る人ぞ知る、居酒屋のたい焼きで、この店の存在を教えてくれたのが、和菓子にうるさい京都の畏友「あんじい」だった。ストーンズの「アンジー」ではなく、あんこ好きの「あんじい」。以前この近くに居を構えていたらしい。 ドヤ顔のたい焼きで、ミック・ジャガーもこの迫力には一歩退くかもしれない。 寒風のなかを40分近く並んで何とかゲット。一匹140

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    maxa55 2019/01/31
  • 美濃焼の街の「絶品饅頭」 - 週刊あんこ

    まんじゅうの中でも、皮に山芋を加えた薯蕷饅頭(じょうよまんじゅう)は茶会などにも使われる上用饅頭だが、あんこ旅の途中で出会った見事な一品を書かなければならない。 などとカッコつけたが、当は書くのを忘れていた。去年の秋のこと。あちこちべ歩きすぎて、頭も体も整理がつかなくなった時期でもある。 書かねば、書かねば、と思いつつ川底の宝石のように沈んだまま。ということもある。 それが美濃焼きでも知られる岐阜・多治見市の菓子処「梅園(うめぞの)菓子舗店」である。 大正5年(1916年)創業の小さな老舗で、現在は4代目。上生菓子の質が高く、京都の名店と引けを取らないレベルだと思う。 「岩清水」の美しさにも目が吸い込まれたが、一見地味な「白上用饅頭」(税込み 160円)の絹のようなテカリに胸が高鳴った。 店内にべる場所がないので、近くの喫茶店でママさんの許可を得てから、賞味となった。抹茶はなかった

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    maxa55 2019/01/25
  • 田んぼの和菓子屋のうぐいす餅 - 週刊あんこ

    うぐいすの季節がやって来た。 大寒が近いというのに、あんこ好きにはたまらん季節である。 ちょっと面白い、孤高の和菓子屋がある。田んぼの中の一軒家。首都圏でも通好みの評価も高い。そのうぐいすがこれ。 埼玉・春日部市郊外。田んぼの中を道路が一走っていて、赤いのぼりが寒風に揺れている。「営業中」の文字。 ごくありふれた、田舎の古い一軒家。ここの一階一部分が「生和菓子 細井(ほそい)」で、言われなければ気が付かない。地味もここまでくると、脱帽したくなる。 だが、ここの店主は東京・阿佐ヶ谷「うさぎや」で修業した後に独立という経歴の持ち主。 なので、どら焼きが目玉。埼玉一の美味さという人も多い。 6年ほど前に噂を聞いて、どら焼きと酒饅頭をべてみた。皮はもちろんのこと、あんこの美味さが際立っていて、いい仕事をしてるな、と感心した。 今回はそれ以来の訪問。シンプルな、白い暖簾と利休好みの小さな店内

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    maxa55 2019/01/17
  • こしあん「水戸の梅」の驚き - 週刊あんこ

    こう言っては何だが、茨城・水戸の名物「水戸の梅」はありふれた観光名物の一つ、だと思っていた。白あんを紫蘇の葉で包んだだけの、甘酸っぱい小粒な郷土菓子。 バカと思い込みに付ける薬はない(自分がその一人なので、さらに付ける薬がない)。 それが一変してしまった。 南町にある御菓子司「木村屋店」での出会い。 暖簾をくぐるなり、明治・大正を思わせるセピア色の店内に「つかまれて」しまった。古都の老舗和菓子屋の気配が隅々まで及んでいる・・・ように思えた。しかも敷居が高くない。 菓子や上生菓子が年季の入ったガラスケースに並ぶ。 その片隅に小粒な「水戸の梅」が渋い輝きを放っていた。過去に何度かべた水戸の梅とは別物に見えた。 1個から買えるが、箱入りの6個入り(税込み780円)を買い求めた。プラスチックではなく、経木の箱入り。この胸のときめきは何だ? 生菓子なので、賞味期限は約1週間。家に帰ってから、賞

    こしあん「水戸の梅」の驚き - 週刊あんこ
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    maxa55 2019/01/10