中国の穀物の輸入量が急増している 【北京=吉岡桂子】経済成長とともに食生活が豊かになった中国で、食糧の輸入が急増している。2012年は前年と比べてコメが4倍、小麦が3倍、トウモロコシも3倍にふくらんだ。中国政府は「食糧生産は9年連続増収」と強調し、消費の激増で世界の食糧を買いあさる「爆食」懸念を打ち消そうとしている。 中国の12年のコメの輸入量は231万6千トンで前年の約4倍となり、過去最高を記録した。主な輸入相手として、ベトナムが67%、パキスタンが25%、タイが8%を占めた。 中国農業省によると、一昨年までは、一部の富裕層が好むタイ産の高級「香り米」が輸入の中心だった。ところが、中国が農家の所得を増やしたり、食糧自給を維持したりするためにコメの買い取り価格を引き上げた結果、内外価格差が広がった。このため、企業が加工用に安いコメを求めて、輸入を増やした。中国紙によれば、統計に出ない