警視庁は、2月に実施する「振り込め詐欺撲滅月間」で、誘拐事件を専門に扱う捜査1課の特殊班(SIT)を投入する。バイク便などを装った犯人グループが、被害者宅に現金を受け取りに来るという新手口に対応するためだ。同庁は「バイク便に現金を渡す場面は、まさに身代金の受け渡し場面と同じだ」として、誘拐事件捜査のスペシャリストを投入して犯人逮捕を目指す。 振り込め詐欺では最近、警戒が強化された現金自動出入機(ATM)からの振り込みを避け、直接受け取りに来る「手渡し」の手口が急増している。都内で確認された「手渡し」は、昨年7月までは振り込め詐欺全体の4%未満だったが、同10月からは20%を超え、今年1月(19日現在)は33%に達している。同庁は2月の撲滅月間で「手渡し」の犯行を全署(101署)で少なくとも1件ずつ逮捕することを目標とした。 「怪しい電話を受けた」との110番通報を受ければ、事件の初動捜