中堅企業が選択と集中によって競争を勝ち抜くために、データ分析が必要なことを前回述べた。その際に最も重要な要素は何か。売り上げ、利益、経費など見るべき項目は山ほどある。しかし、じつはどの項目をどう見るかという技術的なことよりも、データ分析を問題解決に積極的に活用する企業風土の形成がポイントとなる。それには経営トップが率先してデータ分析を奨励したり、自らも活用に取り組む行動が重要となる。それによって、データを活用しようという機運が一気に高まるからだ。 ある製薬メーカーの例を挙げよう。この会社は、かつて薬店向けのマーケットで高いシェアを誇ったが、その原動力となったのは、社長が率先する現場の“データ活用”だった。 まだITのない時代だったが、社長は全国の営業員の日報を毎日夜間便で本社に送らせ、翌日午前中にはすべてに目を通して、コメントを返していたという。社長が翌日に直接見るので、営業現場のモチベー