北海道羅臼町の羅臼漁協所属の漁船2隻がロシア国境警備隊のヘリコプターから銃撃された事件で、衛星を使った2隻の位置情報が、銃撃事件前後の約4時間半にわたり途絶えていたことが、第1管区海上保安本部と北海道庁の調べで分かった。2隻はこれまでの操業でも2時間以上も情報が途絶えるケースが相次いでおり、捜査関係者は、故意に電源を切った疑いがあるとみて調べている。 同海保が、安全操業の全船に導入されている「衛星通信漁船管理システム」(VMS)の記録を、羅臼漁協から提供を受け分析。銃撃事件のあった1月29日、2隻からの電波を午前8時過ぎまでほぼ30分間隔で受信していたが、同日午前8時半ごろから、午後1時ごろまで位置情報が途絶えていたことが判明。 さらに同海保は、2隻からの電波受信が1月8日の操業開始以来、連続して2時間以上も途絶えていた日が延べ10日近くあったことも重視。捜査関係者は「あまりに不自然。