Facebook、データセンター自動化ツールにChefの新バージョンを全面採用、Erlangでスケーラビリティ拡大。Opscodeが発表 世界最大級の規模のサーバを運用しているFacebookでは、データセンターにサーバを投入したり、既存のサーバのコードをアップデートする膨大な作業が毎日発生しています。特に同社は開発したコードをすぐにデプロイし、利用者からのフィードバックを迅速に開発へ反映させるDevOpsと呼ばれるスタイルを採用していることから、大規模かつ柔軟性の高いデプロイツールが欠かせません。 そこで必要なのがこうしたサーバのコンフィグレーションをデータセンター規模で自動化してくれるツールです。その1つとしてよく知られるのがChef。Rubyで書かれており、コンフィグレーションの内容や手順を記述するレシピ(Recipe)やクックブック(Cookbook)を用いた柔軟なデータセンター自
「オープン系のサーバーを大量導入したころは、開発メンバーとしてシステムを次々に作っていた。しかし、次第に開発に専念できなくなった。稼働後のシステムに障害が発生し、原因追及や対策に追われるようになったからだ」 東京海上日動システムズで、現在は運用部門(運用業務に加え基盤の構築も担当)を主導する小林賢也氏(エグゼクティブオフィサー ITサービス本部長、写真1)の回想である。同社は、2000年には159件/年も障害(ビジネスに影響が生じたトラブル、以下同)が発生するなど、以前はオープン系システムに障害が多発していた。そこで、運用や開発の進め方を見直すなど、同社としての「DevOps」に取り組み、障害件数を年数件にまで減らすことに成功した(図1)。小林氏の回想を基に、その軌跡を追ってみよう。
基幹システムをクラウドへあげるのは簡単ではなかった。ノーチラス・テクノロジーズがクラウドの現実を語る(前編) 基幹システムをクラウドで実現する。その過程でどのような技術を用い、どのような苦労があったのか。小売り流通業である西鉄ストアの基幹システムをAmazonクラウド(以下、AWS:Amazon Web Services)の上で実現したノーチラス・テクノロジーズが、その詳細について紹介したセミナーを5月15日、アマゾンジャパン本社のセミナールームで開催しました。 大規模システム開発の現状、Hadoopの可能性、クラウドのメリットとデメリットなど、参考にすべき多くの内容が語られたセミナーでした。この記事ではその概要を紹介します。 止まってはいけない基幹システムをクラウドへ ノーチラス・テクノロジーズ 代表取締役社長 神林飛志氏(写真中央)。 西鉄ストア様の本部基幹システムをクラウドへ移行する
継続的インテグレーションを始めるための基礎知識:グリーはいかにしてJenkinsを導入したのか(1)(1/2 ページ) 本連載では、グリーのサービス開発において導入している継続的インテグレーション(Continuous Integration、以下、CI)と、CIツールであるJenkinsの導入について3回に分けて説明します。Jenkinsのインストールといった“手順”よりも、CI導入の“モチベーション”や“進め方のポイント”を中心に説明します。 グリーの開発と継続的インテグレーション SNSやソーシャルゲームなどを運営するグリーでは、数百名の技術者が日々さまざまな機能やサービスを開発し、リリースしています。このような規模、リリース頻度での開発を支えるには数多くの工夫や仕組みが必要です。この中でも最も大きな仕組みの1つにCIが挙げられます。 グリーでは、開発にCIを本格的に導入し始めたのは
写真1●「社会の頭脳システム」について説明するNTTドコモ 先進技術研究所ネットワークシステム研究グループの田中 聡 主幹研究員 NTTドコモは2012年12月10日、分散処理ソフト「Apache Hadoop」の企業利用に関するセミナーにおいて、1000台を超えるIAサーバーで構成する社内向けHadoopシステムについて解説、Hadoopの有用性と運用時の課題を説明した。 NTTデータが主催したセミナー「Hadoopエンタープライズソリューションセミナー2012」において、NTTドコモ 先進技術研究所 ネットワークシステム研究グループの田中 聡 主幹研究員が『社会の頭脳システムの構築と運用』と題した講演で紹介した(写真1)。この「社会の頭脳システム」は、モバイル通信インフラを活用して社会の様々な課題解決を支援する新サービスを開発・実行する目的で、ドコモが2009年から取り組んでいる社内向
売り手よし、買い手よし、世間よし――。江戸時代から明治期にかけて、近江商人はこの「三方よし」の理念を掲げて全国を行商して回り、多くの大企業を生み出した。近江商人が担いでいた天秤棒は、小商人時代の初心を忘れず、多くのステークホルダーの間でバランスを取ることの象徴だ。 企業にとって三方よしの理念は、今なお色あせることはない。儲かる企業の姿を最も端的に表現しているからだ。しかし実現する手法は大きく変わった。天秤棒をITツールに持ち替え、知恵を絞って情報システムを構築することが、現代の企業には求められている。以前は難しかった理念でも、今はITで実現できる。 顧客のニーズを先回りしてシステムに組み込むことで「買い手よし」を実現し、同時に売上増やコスト削減といった「売り手よし」も達成する。さらに社会にも貢献する仕組みを作り、「世間よし」をも成し遂げる。 その際に利用するITは、必ずしも最先端のものでな
リクルート(東京都千代田区)は2012年4月から、オープンソースの分散処理ソフトである「Hadoop(ハドゥープ)」の利用を本格化する。すでに飲食店などを紹介する「ホットペッパー」では履歴データの分析にHadoopを活用し、処理速度が大幅に向上。メルマガに記載したお店のお薦め情報のクリック率も1.6倍に高まった。 「これからは数億円単位で売り上げ増やコスト削減に寄与する事例を積み上げていく」。リクルートの米谷修MIT Unitedプロジェクト推進部システム基盤推進室エグゼクティブマネジャーはHadoopの導入について、こう意気込む。リクルートは3年ほど前から、Hadoopの調査・研究を開始。試験導入で十分な成果が得られたため、本格利用に踏み切ることを決めた。 2011年6月から試験的に導入したホットペッパーではメルマガのクリック率が高まるとともに、処理時間を大幅に短縮する効果を得た。これま
建設機械大手コマツのシステム戦略は,世界各地にあるシステムの隅々にまで統制を効かせるのではなく,統制対象を絞り込んでいることが特徴である。この点は,世界規模でシステムの共同化を進めるコニカミノルタや,十数年かけて海外拠点のシステムを標準化し,さらに世界共通システムの構築を進めているYKKと異なっている。 コマツが統制対象のシステムを絞るのは,建設機械の売り上げ世界2位という事業規模の大きさと,情報システム部門の限られた人的リソースのバランスを考慮した結果だ。 同社は連結対象のグループ会社だけで国内外に188社を抱え,都市部だけでなく郊外の工事現場や鉱山などにも顧客がいる(写真1)。日本の情報システム部門の限られた人的リソースでは,これら世界各地に散在するシステムを一から十まで統制することは難しい。だからこそ,「統制を効かせるべき対象は何か,“自律”に任せる部分はどこかを,じっくり議論したう
総務省は2012年4月27日、「情報通信審議会 情報通信政策部会 新事業創出戦略委員会・研究開発戦略委員会(第9回)(合同開催) 」を開催し、「2020年頃に向けたICT総合戦略の検討状況について」と「ビッグデータの活用に関するアドホックグループの検討状況」に関する資料を公開しました。 今回は、ビッグデータの活用に関するアドホックグループの取り組みと、本グループでヒアリングを実施した国内におけるビッグデータの活用に関する取り組み事例について紹介します。 本グループでは、情報通信審議会ICT基本戦略ボードにおいて、今後成長が期待されているビッグデータの活用いついて、より専門的な観点かあ課題の抽出等を行い、ボードに報告することを目的としています。 主な検討事項は ビッグデータの活用に関する現状・動向、課題・将来像などについてです。 本グループでは、ビッグデータの活用に関する取り組み事例、課題や
2012年3月8日に開催された@IT情報マネジメント主催カンファレンス「大量・多種類のデータを、いかに“価値”に還元するか? ROI最大化、収益向上に寄与するビッグデータの真意と活用の鍵」。その基調講演では、野村総合研究所 ICT・メディア産業コンサルティング部 主任コンサルタント鈴木良介氏が、国内外のさまざまなビッグデータ活用事例を紹介した。前編「Amazon、Google、NTTドコモの事例が示すビッグデータの可能性」では、鈴木氏が紹介した米Amazon、米Google、NTTドコモのビッグデータ活用事例をまとめた。後編では引き続き鈴木氏が示したビッグデータ活用事例を紹介するとともに、そこから見えてきたビッグデータ活用の課題をまとめる。 ビッグデータ関連記事 マイクロソフトが実践するビッグデータ時代のアジャイルDWH構築 ビッグデータのためのDWH基盤 医療分野のビッグデータ事例 「H
前回の「病院情報システムのクラウド化メリット 福井大学病院の場合」に続き、2011年12月9日に開催されたCIO研究会第9回セミナーの講演内容を紹介する。今回は、徳島大学病院を中心とする徳島県の事例を取り上げる。徳島大学病院は、地域の病院や診療所、保健センターが保有する患者情報を蓄積し、糖尿病などの慢性疾病管理の分析に利用することで医療の質の向上を目指している。 医療分野もビッグデータ時代が到来 徳島大学の森川氏 「医療の世界もビッグデータ時代を迎えている。医療機関が保有する情報は、二次利用の価値から簡単に捨てることはできない。永続的に保管して有効活用する仕組みが求められている」 徳島大学病院 病院情報センター センター部長、森川富昭氏は、講演でこう説明した。同氏は、内閣官房 高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部の「医療分野の取り組みに関するタスクフォース」構成員でもある。 森川氏は病
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