先日のエントリ「トランスジェンダー公聴会で証言した人が雇用差別訴訟で勝訴」に追加。 前エントリでも書いた通り、トランスジェンダーであることを理由にした差別は一部の州や地域を除いて禁止されていない。にもかかわらず今回の裁判で Diane Schoer さんが勝訴できたのは、彼女の採用を取り消した人事担当者が彼女を「女装した男性」として嫌悪感情を抱いたうえで、それを覆い隠すためにもっともらしい理由を繕おうとしたことが認定されたから。 では他のトランスジェンダーの人たちも、差別されたら同じ方法で被害回復できるかというと、そうではない。そもそもトランスジェンダーに対する差別そのものは禁止されていないのだから、もし雇用者の側が「わたしはトランスジェンダーの人が嫌いだから雇わないのです」とはっきり言ってしまうと、それだけで裁判続行が困難になってしまう。 今回、被告の側がそういう戦術を取らなかったのは、