12月1日作成「白川日銀総裁の『デフレ認定』」で筆者が行った指摘・問題提起への回答が、日銀からその日のうちに出された。同日早朝に上記リポート執筆後、地方出張に筆者が出ていた間に、14:00から臨時金融政策決定会合を日銀は開催。15:38に追加緩和についての決定内容が、「金融緩和の強化について」と題した対外公表文で明らかにされた。 「新しい資金供給手段の導入によって、やや長めの金利のさらなる低下を促すことを通じ、金融緩和の一段の強化を図ることとした」と、公表文の冒頭に、日銀は明記。やや長めの金利、すなわち「ターム物金利の低め誘導」というのが、今回決まった追加緩和の基本的な位置付けである。そこには、後述する白川方明総裁発言にあるように、市場に対する「時間軸」的なメッセージも込められている。また、白川総裁は「量が制約となって金融機関行動が制約されない状況をしっかりと作り出すという意味で、広い意味