警視庁によれば、全国で相次いでいる一連の広域強盗事件の指示役「ルフィ」が通信アプリのテレグラムを使って、メンバーに指示を出していたという。そもそもテレグラムとは一体何なのか、詳しく説明できる読者は少ないかもしれない。 その歴史を見ていくと、政府による検閲に苦しむ人権活動家や反政府活動家にとっての福音であったことが浮かび上がる。一方、犯罪者やテロリストによって長年にわたり利用されてきた負の側面があり、容易に善悪を断じることができない怪奇な存在であることを読者と共有したい。その上で、広域強盗事件を受け、今後国内でテレグラムの利用を規制する動きが起こり得るが、その規制が得策ではないという筆者の考えを述べる。 「テレグラム」はいかに生まれたか テレグラムとはロシアのIT実業家がつくったメッセージングアプリケーションである。読者の方にはLINEのような機能を持つアプリと説明した方がわかりやすいかもし
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