インドの国営通信会社BSNLは2013年7月14日、インドで163年の歴史を持つ電報サービスを終了した。インドでの電報サービス開始は日本よりも早い。日本では冠婚葬祭での利用が多い電報だが、その現状を見てみよう。 日本の電報よりも歴史があったインドの電報の終焉 インドでの電報事業は国土の大部分がイギリスの植民地だった1850年、東部のコルカタとダイヤモンド・ハーバーの間で試験導入され、数年後にサービスを一般に開放した。日本では1869年に東京-横浜間で電報の取り扱いを始めたため、インドの方が日本より19年も早くから電報を利用していた。 1985年の最盛期にはインド全国45,000 カ所の電報局で年間6,000万件の電報のやりとりがあった。インドでは国土の広さなどが響き固定電話回線の普及が遅れていた。そのため電報は20年ほど前まで主要な通信手段だった。 しかし、インドでは携帯電話の加入者が急速