時系列データには、季節バイアスが入りがちです。年中行事はもちろんのこと、天候の変化も周期的に発生します。ゴールデンウィークのある5月よりも6月の方が行楽客が少ないとしても、行楽客が減少し出したとは言えないでしょう。そもそも月ごとに日数も異なりますし。月次データを見るときは、季節バイアスの影響を考慮する必要があります。これを数字の処理で行なうのが、季節調整です。実際にRで試してみて、どのぐらい調整できるか見てみましょう。単純移動平均とloessアルゴリズムを用います。 1. 精度を確認する手順 実データでは季節バイアスがどれぐらい入っているのか真実は誰も知らないので、季節バイアスが入った擬似データを作成します。二次方程式から作った非季節変動値に、乱数から作った真の季節バイアスを加えて、観測データを作ります。この観測データを処理して計算された季節バイアスを取り出し、真の季節バイアスと就き合わせ