今月29日に迫ったイギリスのEU離脱。離脱交渉の混迷が続く中、メイ首相は先月26日、初めて、離脱を延期する可能性を示しました。“合意なき離脱”による混乱への懸念はひとまず後退していますが、先行きが見通せない状況は変わっていません。 そのイギリスで、いま強まっているのが、製造業が国外に去ってしまうのではないか、という「恐怖」です。引き金をひいたのは、現地に進出する日本企業のある決定。イギリスで今、いったい何が起きているのでしょうか。(ロンドン支局記者 栗原輝之) EUとの協調を訴える人たちが、最近、ロンドンの議会前で掲げているプラカードです。 「離脱によって出ていくのは、彼らだ」 そこには日産、ホンダ、トヨタの名前。さらにエアバスの飛行機が飛び立つ様子も描かれています。イギリスから製造業が去ってしまうという危機感が一段と高まったのは、先月19日のホンダの発表でした。
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