名古屋城の木造新天守は「エレベーターなし」。名古屋市の河村たかし市長が30日、不設置を正式に表明した。新技術の開発でバリアフリーを進めるとして11の代替案を提示したが、設置を求めてきた障害者団体は反発している。 「新技術の開発などを通じて、バリアフリーに最善の努力をするということで、エレベーターは設置しません」。多くのテレビカメラを前に、河村市長は切り出した。 代替案として、段差を上る車いす型のロボットなどの「新技術の想定候補」を列挙。「この1年ぐらいで、だいたいこの技術がいいのではとなる。うまくいった場合、汎用(はんよう)性がかなりある」と説明した。だが実用化の道筋は明らかでない。開発が間に合わなかった場合の責任の所在を問われると「できなかったことは考えていない。できますよ。まだ(完成目標の2022年末まで)4年間あるんだから」と断言した。 河村市長は、「新技術」が姫路城などほかの歴史的
名古屋市の河村たかし市長は30日、名古屋城木造新天守にエレベーターを設けない、と正式に発表した。障害者団体から設置要望を受けていたが、「史実に忠実な復元のため」として退け、代わりのバリアフリー策の候補として11の新技術を示した。 河村氏は記者団に対し、不設置の理由について「歴史的建造物の復元とは資料に基づいて同じものを造っていく行為だ」と語った。代替策の研究開発に市費を投入することや、実験に使う実物大の階段模型を設ける方針も発表した。 市が代替策として示したのは、VR(仮想現実)・分身ロボット▽車いすで乗降可能なはしご車▽搭乗可能なドローンなど11候補。河村氏は、はしご車の技術により「(障害者も)新天守の1階まで上がれる」と述べた。最上部となる5階にも、他の技術を組み合わせることで「上がっていける可能性がある」と主張した。 障害者団体のエレベーター設置要望については「この(不設置の)方がい
名古屋市北区にある市営住宅の一室で猫約30匹を飼い、近隣住民に迷惑をかけているとして、市が住人の女性に部屋の明け渡しなどを求めた訴訟で、名古屋地裁が女性に部屋からの退去などを命じる判決を言い渡した。判決は3月19日付。女性は判決確定後も市営住宅に住んでおり、市は地裁に強制執行を申し立てた。明け渡しの期限が6月11日に迫っている。 訴状などによると、女性は昨年2月に市営住宅1階に入居。市営住宅に関する条例では、ペットの飼育は禁じられているが、女性は入居当初から猫を飼い、昨年5月ごろには市に悪臭などの苦情が寄せられていた。女性に猫の飼育をやめるよう求めたが改善されず、市は今年1月に地裁に提訴。判決では市の訴えが認められた。 女性は現在、引っ越し先を探しているという。市によると、部屋に猫が残された場合は、猫は殺処分される可能性があるという。 市営住宅の住民らは取材に「部屋の前を通ると臭いがすごか
沼津市は29日、同市を舞台にした人気アニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」のキャラクターをデザインし市内9カ所に設置した下水道マンホールのふたの一部に、故意に付けられたとみられる傷が見つかったと発表した。9カ所中2カ所で線状の傷を確認した。 マンホールのふたは同作品のファンに街巡りを楽しんでもらおうと、民間企業との連携でクラウドファンディングを実施し、18日に設置。市水道総務課によると、27日に通行人から「マンホールのふたに傷を付けている人を見た」と通報があったほか、28日にはツイッターに投稿された、ふたに傷を付けているとみられる動画も確認したという。いずれもキャラクターの顔部分に、数センチの線状の傷を計4カ所ほど確認した。 市の担当者は「協力いただいた方の好意を傷つけるもので本当に残念。弁護士と相談の上、早急に対応を検討したい」と話している。 警察、テレビ局員かたる 不審電話、静岡県内4
神戸大医学部付属病院は今月、インターネットやギャンブル依存症に関する専門相談外来を開設した。スマートフォンの普及でオンラインゲームなどの依存症が社会問題化する中、世界保健機関(WHO)が6月にも病気として取り扱うことを公表する予定。画像診断などで依存度を判定するほか、家族の相談にも応じ、適切な治療につなげる。同病院によると、ネット依存を扱う総合病院の相談外来の開設は兵庫県内で初めて。 オンラインゲームのやり過ぎなどに伴う依存症は世界的に増加傾向にあり、WHOは症状などを定めた最新版の国際疾病分類(ICD)に「ゲーム障害」を追加する方針を明らかにしている。 国内では潜在的な患者を含め、420万人いるといわれ、特に中高生に限ると51万人に上るとの厚生労働省のデータもある。 一方で、ネットやギャンブル依存症を専門にした治療機関は国内でも十数カ所しかなく、今国会に提出されているカジノを含む統合型リ
東濃通信 「瀬戸黒」の最高峰の美 「瀬戸黒」の感触を確かめる加藤孝造さん=岐阜県可児市 窯たきの指揮をとる加藤孝造さん(右端)。炎が窯から噴き出し、煙があたりに立ちこめる=岐阜県可児市 国内最大の焼き物産地の岐阜県東濃地域。志野など華やかな「桃山陶」を生み出した歴史の地は今も伝統を踏まえつつ、挑戦し続けている。その物語を、現代陶芸の頂点に立つ一人から始めたい。 ●人間国宝の加藤孝造さん うかつにも取材を申し込んだのが窯たきの最中だった。ろくろの上では作家の手中に収まっていても、窯は炎が支配する。しかも窯をたくのは年に2回。神経が高ぶっているはずなのに、自ら電話を取った加藤孝造さん(83)はこともなげだった。「あさっての昼ごろならちょうどいい」 岐阜県多治見市在住で、重要無形文化財保持者(人間国宝)。「瀬戸黒」と呼ばれる、桃山時代にこの地で生まれた技法で国から認定された。 2月17日。立春を
コミュニティバスなど地域に根差した公共交通の在り方を考える津市地域公共交通活性化協議会の委員委嘱式が二十九日、市役所であった。前葉泰幸市長は委員に、現在は大半が旧十市町村内だけで完結し、商業施設などへのアクセスの不便さが指摘されるバス路線について「合併したのに、現在の路線図は非常にいびつ」と大掛かりな改編を求めた。 コミュニティバスは、周辺部から鉄道や路線バスに接続する役割を担い、市が市内で二十四路線を運行している。一部、他地域に乗り入れる路線もあるが、幹線交通への接続を優先するためもあり、現在も十市町村合併前の運用とほぼ変わらず、境を越えて地域間を結ぶ路線がほとんどない。 市には市民から、商業施設が集中する隣の地域へ行けるよう改善を求める声が寄せられるという。津地域の豊が丘地区と伊勢自動車道芸濃インターチェンジ周辺を結ぶ路線や、津地域の片田団地と久居地域を結ぶ路線を求める声が多い。一便当
がんになるのは望ましくないことだ。が、なった以上はできることに全力を尽くすしかない。 現実から出発するのは政治も同じ。野党が政府に実りある答弁を求めても、メリットがなければ政府は応じない。批判する先に何ができるか。野党が真剣に政権を狙う工夫をしたとき、政治に緊張感が生まれる。 党首討論前、野党第1党である立憲民主党の枝野幸男代表は「実のある議論にはなり得ない」と語っていた。目の前の安倍晋三首相を追及する場と考えれば、持ち時間の19分は確かに短い。ならばテレビやスマホで見守る国民に「将来の首相」を売り込む場としてどう生かすか、注目していた。たとえば北朝鮮外交は首相の得意分野とされがちだが、最近は批判もある。思い込みにとらわれない試みをと期待したものの、空振りに終わった。 コラムを書いていると、しばしば思い込みや言葉の分断を感じる。「『日本人に戦争をさせるのは簡単だ』と確信した“沈黙”の夜」と
学校法人森友学園(大阪市)との国有地取引に関する決裁文書を財務省が改ざんした問題で、大阪地検特捜部は週内にも、虚偽有印公文書作成などの容疑で告発状が出ていた当時の同省理財局長・佐川宣寿(のぶひさ)氏(60)らを不起訴処分にする方針を固めた模様だ。学園への国有地売却をめぐり、背任などの容疑で告発された当時の財務省幹部らについても併せて不起訴にする方針。関係者への取材でわかった。 財務省は、国有地の大幅な値引き売却が明るみに出た2017年2月以降、取引に関する14件の決裁文書を改ざんしたと認めている。佐川氏の国会答弁などとの整合性をとることが目的だったとしている。 決裁文書からは安倍晋三首相の妻昭恵氏や政治家の名前、「本件の特殊性」などの記述が削除された。特捜部は文書から削られた記述は一部分で、契約の金額や日付など文書の根幹部分は失われていないと判断したとみられる。 一方、大阪府豊中市の国有地
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