小泉純一郎元首相は25日、1989年1月7日の昭和天皇逝去を受け、当時厚相として出席した臨時閣議で提案された三つの元号のうち、出典の説明があったのは「平成」だけだったと明らかにした。東京都内での講演で語った。政府は従来、元号の選定過程を「極秘扱い」としており、改元に関わった閣僚が公の場で内幕に触れるのは異例。 小泉氏によると、臨時閣議で首相官邸側から「修文」「正化」「平成」の順に元号案の紹介があった。「修文」「正化」には出典の説明がなかった。その後、当時の石原信雄官房副長官が「平成でいかがでしょうか」と提案。竹下登首相がうなずくと、全員うなずいたという。