環境省は14日、2011年の東京電力福島第一原発事故後に福島県内から送付され、省内で保管していた放射性物質で汚染された土など約10キロを紛失した、と発表した。職員間の引き継ぎが不十分で、誤って廃棄した可能性が高いという。汚染土による健康への影響はないとしている。 環境省によると、汚染土などは11年11月、2度にわたり福島市内から東京都千代田区の同省に届いた。いずれも小型の段ボール箱に入っていた。放射線量は毎時0・6マイクロシーベルト以下にとどまり、省内のスチール製収納ケース内に施錠した上で保管していた。 今月上旬、報道機関からの問い合わせを受けて所在を確かめたところ、紛失していたことが判明。その後の調査で、ケース内に汚染土があることを知らない環境省の職員が今年1月に廃棄処分を業者に委託し、持ち出されて処分された可能性が高まったという。 この汚染土を巡っては、送付当時に担当職員が自宅に持ち帰