得意先に贈り評判、金沢で販売開始 県内唯一の鬼師(鬼瓦職人)として小松市矢田野町に工房を構える森山茂雄さん(49)が、来年の干支(えと)「卯(う)」をかたどった干支瓦を製作した。二十年前から得意先限定でお歳暮代わりに贈ってきたが、デザインが評判で求める声が多くあり、今年から金沢市で販売を始めた。(久我玲) 干支瓦は直径十二センチ、重さ四百グラム。丸い形の瓦に、目を見開き、牙をのぞかせた迫力あるウサギの表情を正面から捉えたデザイン。垂れた耳で丸い輪郭を表現している。 色は古代朱と黒、素焼き、赤瓦に使用するベンガラ色、金と銀の計六種類。十一月初旬からデザインのスケッチを始め、石こう型で量産し、百二十個を作った。森山さんは「来年が跳びはねるウサギのように飛躍の年になるよう厄よけしてくれるはず」と話す。