メイヤーCEOの肝入りプロジェクト ニューヨークにあるウェブマガジン「ヤフーフード(Yahoo! Food)」のオフィスで4人のエディターが真剣に議論している。より多くの読者を引き付けられるのは、古代シルクロードの食べ物に関する記事か、大学バスケの決勝戦をテレビ観戦するときのおつまみガイドか――。 歴史オタクを自認するアソシエートエディターのレイチェル・テッパーは、1000年前に小麦と粟が世界に広まったストーリーは面白いはずだと言う。だがエディターのジュリア・ベインブリッジは懐疑的だ。「うちの読者にウケるとは思えない。『シルクロードが何?』と思われそう」。 食の歴史か週末のスナックか――ヤフーの未来はこうした小さな選択の積み重ねにかかっている。 ポータルサイトの草分けであるヤフーには、今も毎日莫大な数の人が訪れる。だが最大の収入源である広告は右肩下がり。その流れを覆すには、食べ物やテクノロ