●製本には上と並がある 製本様式の種類は、造本形態により上製本(本製本)と並製本(仮製本)に分類される。 (1)上製本 糸綴じ(かがり綴じ)された折本に、接着剤を用いて特殊な布「寒冷紗(かんれいしゃ)」 を貼り付け、厚い板紙の表紙を見返しと一緒に貼りこむ製本様式を「上製本」といい、上 質な書籍に用いられる。 表紙は別に加工されるが、表紙の背の形状に「丸背」と「角背」の2種類がある。最後 に表紙の背に筋入れをして仕上げる。 (2)並製本 上製本に対して「仮製本」とも呼ばれているが、仮綴じをした簡単な製本様式を「並製 本」という。印刷された単一表紙で本文をくるむ方式で、雑誌、文庫本、カタログなどに 用いられる様式である。「無線綴じ」や「中綴じ」などは並製本に含まれる。 ●製本に必要な面付け 「面付け」とは、製本の折り単位に各ページがページ順になるように、製本仕様に基づ いて各ページを配列するこ