新宿駅から電車で40分ほどの国立駅。ここからバスに乗り継いで三つ目のバス停で降りると、住宅街の真ん中に「つくし文具店」がある。かつてはどこにでもある「町の文具店」だったが、今では個性的な文具店に様変わりしている。一体どんな文具店なのだろうか。 「つくし文具店」は、文具店のようで文具店ではない。とはいえ、もちろん文具は売っている。しかし町の文具店でありながら、店内に並んだ商品は普通の品ぞろえではない。とても洗練され、スタイリッシュな筆記具から1500万円の建物までが並んでいるのだ。 3坪ほどの売り場には普通の文具店にはない大きな黒板があり、「日直 はぎわらしゅう」と左端に書かれている。 この日直とは店番のことで、取材当日はつくし文具店の店主である萩原修氏の当番日だ。 「建築家やデザイナーとの付き合いが多いので、彼らがデザインしたり、作っているものを扱おうと思いました。文具を売ってはいますが、