150年前の南北戦争の前でも、同じことが起きていたらしい。 南北戦争の7年前である1854年に、流血のカンザスという出来事があった。 カンザス地域を合衆国に編入して「カンザス準州」に昇格したのだが、ここで奴隷制を認めるか認めないかで合衆国の世論は真っ二つに割れてしまった。 奴隷州容認派と否定派が武力衝突して、南北戦争の前兆となる事件だった。 当時の奴隷制にしろ、現在のアメリカの不法移民問題にしろ、どちらも非常にセンシティブで微妙な問題である。 左右双方の意見が極端に分かれやすく、問題解決のための落としどころを見つけにくい。 不法移民摘発への反対デモに連邦軍を投入して、万が一武力衝突にでもなったらどうするのか。 3年後にトランプさんが退任するまでに、アメリカの世論の分断、というか分裂がどこまで進むのだろうか。
