『バケモノの子』があまりに『サマーウォーズ』で感じたガッカリを思い起こさせる内容だったため、3年ぶりに観た『おおかみこどもの雨と雪』の感想を書く。『おおかみこども』は『サマーウォーズ』や『バケモノの子』に比べ、話の筋がすっきりまとまっている上、偽善的で優しくキラキラした世界観が美しく描かれている。 さっそく偽善的と書いてしまったが、細田守の映画はとにかく胡散臭いのだ。以前、細田作品に不満を持つ人間のことを、映画評論家の宇多丸氏は以下のように分析していた。 細田作品ならではの拒否反応を示す人は、なんか激烈なんですよね。俺は認めない、許せん!みたいな人が結構いるのは、これまで言ってきたディテールじゃなくて、もっと根本的なところに本質がある気がするわけです。 僕の仮説はこうです。細田さんの作品の根底には健全性がぶっとく流れている。言い換えれば世界への肯定感がある。細田さんはずばり、公共のために作
![細田守は嘘をつく:『おおかみこどもの雨と雪』感想 - さめたパスタとぬるいコーラ](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/cff53b6c46fb2ca8b21df8843c3a362dfc4963f1/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fcdn-ak.f.st-hatena.com%2Fimages%2Ffotolife%2Fs%2Fsamepa%2F20150715%2F20150715082142.png)