仕事半分、趣味半分で、各クールにはじまるテレビアニメの1話はなるたけ全部見るようにしている。2023年4月からスタートしたテレビアニメは、配信のみのもの、ショートアニメなどもふくめると60本以上。当たり前のように見てしまっているが、これだけの本数を手がける制作スタッフの存在と、作品に注ぎこまれる途方もない労力、3カ月ごとにこのサイクルが繰り返されていることを考えると、とんでもないことが起き続けているのだなとあらためて思う。 この異常な事態を改善するべく、アニメ業界のためにも制作本数を減らしてじっくりつくるべきだという話が定期的に持ちあがるが、作品数の多さこそが今の日本のアニメの面白いところでもある。数の多さ=チャンスの多さでもあって、商業的・内容的なヒットが生まれるためには母数が多いにこしたことはない。と言いつつも、この作品は一体なんのためにつくられて、誰が好んで見るのだろう……と思ってし
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