私は日々、ウェブメディアやSNS、書籍、講演などを通して医療情報との関わり方について発信しています。 誤った情報を信じたために健康被害を受けてしまう人を少しでも減らしたいからです。 度々例に挙げていますが、「がんが消える」などと宣伝して高額な商品を売り、数十億円を売り上げた企業が摘発される、といった事例は後を絶ちません。 >>「がんが消える」を信じてしまう患者、医師とのすれ違いが起きる理由 病気で不安な患者さんの、藁をも掴むような思いを利用する。許されざる行為です。 私たちがこうした被害から身を守るには、医療情報を適切に解釈する力が必要です。 今回は、宣伝等で実際によく見るグラフの落とし穴について解説します。 見た人の解釈を特定の方向に誘導するグラフは多くあるためです。 自覚のないまま、真実を見誤らないよう気をつけなければなりません。 グラフの印象は簡単に変えられる まず、以下のグラフを見