# 彼は、そこで感動的とされた物語に対して「素晴らしい」とか「感動した」と即答することが出来なかった。すると額に「ポジティブ」とか「俺は賢い」と書かれたモヒカン刈りのコミュニケーション教徒がやって来て、彼の背後に回り、「我々は絶対正義」「正しい事は正しいのだからなぜ正しいかを説明する必要はない」「この正しさが分からない奴は感覚が歪んだ異常者」「心の寂しい人ですね」「全て嫉妬」「空気読め」といったセリフを連呼しつつ、彼を棒で殴って奥の暗がりへと連れ去った。 その光景を見て教主は思わず笑みをこぼしそうになったが、どうにかそれを抑え込むと、いつもの聖人君主の顔に戻り、その場の人々に向かってこう言った。「価値観の違いを認める事は大切です。絶対的な正義などどこにもないのです」 - "http://b.hatena.ne.jp/entry/http://d.hatena.ne.jp/idiotape/