※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています 1 失われ続けることをそれでも肯定したい<あなた>へ 突然ですが、十年前、あなたは何をしていましたか? ほんの少しだけ、お時間をください。目を閉じてください。 そうしてまぶたの裏に宿る景色を、思いだしてみてください。 苦しかったですか。楽しかったですか。いまよりほんの少しだけ若く、それでいて決して取り戻せない年月の重みに、震えていましたか。 あなたは、何を心に描きましたか? 叶うことのなかった、恋について考えましたか? それとも高い倍率をくぐり抜け、就職した時のことを考えましたか? あるいは奴隷のような労働に疲れて、貯金の残高ばかり気にしていた時のことを考えましたか? 夢は、叶いましたか? 幼い頃に夢見た世界を、あなたは手にしましたか。 それとも夢に見たものを掴んで、逆に失望しましたか。 あるいは夢も希望もない、ただ死ぬだけだと、割
![「世界を肯定してあげてほしいんです」 講談社ラノベ文庫編集長・猪熊泰則<後編>](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/b421ffbcf36b72e17359a61ad3d8eecb6c54799f/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fimage.itmedia.co.jp%2Fnl%2Farticles%2F2012%2F30%2Fcover_news042.jpg)