ブックマーク / reki.hatenablog.com (7)

  • 「反捕鯨」の国際世論はどのように形成されたか - 歴ログ -世界史専門ブログ-

    「可哀想」「環境破壊」だけではない、反捕鯨世論構成の歴史 捕鯨問題は日が欧米諸国と感情的に対立するテーマの一つです。 欧米側は、鯨は絶滅寸前であり捕獲は自然破壊であるし、そもそも鯨は知性のある生き物であるため捕獲するのは非人道的であると主張します。 一方で日側は、シロナガスクジラなど希少な鯨以外は増加しており、捕鯨は自然破壊にはまったくあたらないし、捕鯨文化は日の伝統であるため止めることは文化の破壊であると抵抗します。 様々な思惑が交錯する捕鯨問題はなぜこじれたのか、その歴史を整理したいと思います。 1. 資源としての鯨 昔から世界中の漁民の間で鯨漁は盛んでした。 伝統的に鯨を捕獲してべることで知られるのは日人、北米先住民、アイスランドやノルウェーなどノルディックの人々ですが、他にも捕鯨文化は広く存在します。 インドネシアのスラウェシ島東部・レンバタ島南海岸のラマレラ村には、伝統

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  • キーボードの歴史 - なぜQWERTY配列が定着したのか - 歴ログ -世界史専門ブログ-

    なぜキーボードはQWERTY配列が一般的になったのか 我々が使うパソコンのキーボードの配列は、よほどこだわってない限りQWERTY(クワーティ)配列になっていると思います。 別に何かルールで決まっているわけではなく、単に世界中に広く普及しているだけで、色々な配列が世には存在し、こだわりを持つ人も多くいます。ですが、会社や学校で支給されるパソコンはQWERTY配列なので、いくらこだわりがあっても逃げられない感があります。 QWERTY配列が生まれたきっかけは、タイプライターの性能がよくなく、頻出するキーが近い位置にあると機械が故障するため、わざと頻出キーを遠くに配置しているという説が根強くありますが、この説は現在は疑問が呈されています。 1.  QWERTY配列=タイプライターの故障を防ぐため説 QWERTY配列は文章を打つ際の配列としては効率が悪く、一般的にタイピングの速度が遅くなると言わ

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  • マーガリンの歴史 - 歴ログ -世界史専門ブログ-

    驚くべき進化を遂げた「バターの代替品」の歩み マーガリンが植物性だということはご存じだと思います。 安いし植物性だからという理由でマーガリンを買う方もいるでしょうし、トランス脂肪酸が体に悪いと考えて意図的に避けている方もいると思います。 マーガリンは「バターの代替品」という出自もあって、長年酪農産業やバター産業からの攻撃や規制を受けてきたし、消費者からも疑惑の目を向けられてきました。 しかし絶え間ない技術革新と進化により、確実に消費者によって信頼され市場を形成してきた歴史があります。 1. マーガリンとは Photo by SpooSpa マーガリンとバターは見た目も味も似ていますがまったく異なります。 バターは乳脂肪を撹拌し固形化させたもの。一方マーガリンは植物性の油を練り合わせたもの。コーン油、大豆油、紅花油など味に合わせて様々な種類の油が用いられています。 乳製品っぽい味がしますが

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  • 「反お笑い」の哲学史(前編) - 歴ログ -世界史専門ブログ-

    笑いを否定する哲学論の歴史 「笑う」ことは心身のリラックスやストレスに効果があることが科学的に証明されており、健康的にも笑うことが推奨されています。 一方で「どんな理由で笑うか」は結構センシティブな話題で、人種やジェンダー、宗教、特殊な身体的特徴をあげつらって笑ったことで、毎日どこかで誰かが炎上しています。笑うという行為は、いかなる理由があってもしてはいけない、という極端な主張がなされた時代もありました。 今回は歴代の「笑い」に反対する哲学者の主張を時代を追ってみていきたいと思います。 1. 反お笑いの元祖プラトン 古代ギリシア人は大変お笑い好きな人たちでした。 喜劇役者、道化師、コメディアン、伴者など笑いを専門にする職業も多彩にあったそうです。特に人々が好んだのが劇場で見る喜劇。著名な喜劇詩人、エウリポスやクセルナルコス、アリストファネス、息子のニコストラトスの作品は現代でもいくつも残

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    mkimakima
    mkimakima 2020/02/25
  • なぜアップルパイはアメリカを象徴するお菓子になったのか - 歴ログ -世界史専門ブログ-

    アメリカ人の愛国心を熱くする甘いリンゴのお菓子 1902年、ニューヨーク・タイムズ紙に以下のような文章が掲載されました。 (アップル)パイは我が国の強さと優れた産業創設、我が国の繁栄の秘訣である。英雄のべ物である。わないヤツは永久に負け犬である。 Pie is...the secret of our strength as a nation and the foundation of our industrial supremacy. Pie is the American synonym of prosperity. Pie is the food of the heroic. No pie-eating people can be permanently vanquished. かなり強烈な文章ですが、アメリカ人の愛国心と素朴な感情をよく言い表しています。 アップルパイを上手に焼け

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  • 無能な指揮官列伝 - 無能さが起こした悲劇的な戦い(前編) - 歴ログ -世界史専門ブログ-

    無能な指揮官が率いる絶望的な戦い 日史の「無能な指揮官」 と言えば真っ先に名前が上がるのは牟田口廉也ではないでしょうか。インド攻略を目指した無謀なインパール作戦を主導し多くの将兵を死なせた人物として悪名高いです。 各国史にはそれぞれ「無能な指揮官」とされる人物がいて、何をもって「無能」とするかによっても異なるので万人が納得するのは不可能なのですが、 「注意深さ、プロ意識、軍事知識の決定的な欠如によって歴史的な大惨事・大敗北をもたらした」 という観点で、前後編で「世界史の無能な指揮官」をピックアップしてみます。 「この人がいない!やり直し!」事案が多数発生しそうな気がしますが、あらかじめご了承ください。 ※2019/2/19 22:30 「7. カルロ・ペルサーノ」の項目の情報に大きな誤りがありましたので、修正しました。 1. 大カエピオ ?-?(共和制ローマ) ハンニバル以来のローマの大

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  • 中世イタリア商人の「為替で簡単に儲ける方法」 - 歴ログ -世界史専門ブログ-

    中世の「金儲けの悪知恵」とは 「楽していっぱい儲けたい」のは人類の永遠の夢であります。 世界史はそんな詐欺師が掃いて捨てるほどいるし、今でも「秒速で数億稼ぐ」とかうそぶくペテン師がもてはやされてしまうのですが、そういう強欲な連中はたいていそれ相応の十字架を背負うものです。一瞬で破産したり、不正取引で逮捕されたり、ライバルとの抗争の挙句殺されたり。 人自身はまったく発達しないわけですが、そのような「強欲さ」がテクノロジーやシステムを発達させてきたことは事実で、 日のテーマである「為替取引」もそんな中世ヨーロッパ商人の「楽していっぱい儲けたい」思いから発展したものであります。 1. 「利子を取ることは神に対する罪」 1-1. 商業技術の発達 近代資主義を支える様々な商業技術、例えば銀行や保険、簿記、会社などはルネサンス期の北イタリアで誕生しました。 互いにライバルだったフィレンツェ、ベネツ

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    mkimakima
    mkimakima 2016/01/12
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