来年開館予定の和歌山市“ツタヤ図書館”の誘致を巡り、ある疑惑を指摘する告発文書が市民団体の関係者のもとに届いた(写真は海老名市ツタヤ図書館)「これ、表に出ると、犯人捜しが始まるんと違いますか?」 「タレコミ」が世に出た時の組織の怒りを心配する関係者の話を聴きながら、筆者は1枚の「怪文書」に見入っていた。 「和歌山市図書館 指定管理者疑惑について」と題したその文書には、差出人名はない。特定の人物を非難したり、貶(おとし)めたりする言葉もない。その代わりに、淡々と“ある事実”だけが書かれている。 それは、昨年末に和歌山市が行なった市民図書館の指定管理者(運営者)選定に不正があったことを示唆したもので、その経緯が簡潔に書かれていた。 来年完成予定の駅ビルに移転する、その新しい市民図書館の指定管理者にはレンタル大手TSUTAYAを運営するCCC(カルチュア・コンビニエンス・クラブ)が選ばれた。館内