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  • 共和党大会はトランプの危うい政治ショー 稀代のナルシシストが再選されたとき何が起こるのか

    党大会の4日目、指名受諾演説を行うトランプがスクリーンに大写しに KEVIN LAMARQUE-REUTERS <「愚策」を恥ずかしげもなく褒めたたえ、当に対策の必要な問題については語らず、民主主義のルールも何のその──共和党が目をつぶる不都合な真実> 政党の全国大会が厳粛で冷静な分析の場になるとは、誰も思っていない。その意味で、8月24~27日に開催された共和党全国大会は期待を裏切るものではなかった。 それどころか、いつものように党派対立をあおる情報操作や、ドナルド・トランプ米大統領への熱烈な称賛だけでなく、強引に歪曲した解釈、恥ずかしいほどの追従、規範や法律の衝撃的な違反、そして、多くのあからさまな嘘で埋め尽くされた。 特に悪質なのは、トランプが前例のない経済的成果を上げてきたという主張だ。実際は、現在の景気後退が始まる前でさえ、経済成長と雇用創出は近年の大統領に比べて鈍化していた。

    共和党大会はトランプの危うい政治ショー 稀代のナルシシストが再選されたとき何が起こるのか
    mmsuzuki
    mmsuzuki 2020/09/12
    “何より恐ろしいのは、再選されたトランプが「自分の流儀は信認された」と考えることだ。アメリカの有権者は、節操なきナルシシストが合法性や良識、国益などお構いなしに、やりたい放題に振る舞うのを認めたことに
  • トランプ支持の強力なパワーの源は、白人を頂点とする米社会の「カースト制度」

    書の重要な指摘は、カースト最上層にいる者は制度を守るためなら何でもやるということ> 筆者はドナルド・トランプが共和党の予備選に出馬した2015年から接戦区のニューハンプシャー州などで大統領選を取材し、「トランプに熱狂する白人労働階級『ヒルビリー』の真実」といった記事で報告してきた。そして、2016年の大統領選挙で起こったことを『トランプがはじめた21世紀の南北戦争』(晶文社)というにまとめた。 得票数ではヒラリー・クリントンの6585万3625票 (48.0%)に対してトランプ6298万5106 票(45.9%)とクリントンのほうが多かったのにもかかわらず、選挙人制度によってトランプはクリントンに圧勝した。 クリントンが敗北した理由を多くの専門家が分析してきたが、特にリベラルの側から聞こえてくるのが、「白人労働者への配慮が足りなかった」、「(人種、ジェンダー、性的指向といった)アイデ

    トランプ支持の強力なパワーの源は、白人を頂点とする米社会の「カースト制度」
  • 戦没者を侮辱するトランプ、その発想をどう理解すれば良いのか?

    <「保守」を標榜するトランプがなぜ戦没者を侮辱するのか、その心理を理解するのはかなり困難だが......> 人種差別反対デモが暴力を根絶できないことや、コロナ危機がややスローダウンしたことで、8月末にはトランプ大統領の支持率がやや持ち直しているという印象が広まりました。ですが、9月に入ると、今度は大統領の「戦没者侮辱発言」が報じられて、大統領への批判が高まっています。 発端は雑誌『アトランティック』が同誌のジェフリー・ゴールドバーグ編集長の署名記事として掲載した「トランプ、戦没米兵は愚か者で負け犬と発言」というコラムでした。 具体的には、2018年に第1次世界大戦の100周年にあたって、パリ郊外のアメリカ人戦没者墓地を訪問しようとしていたところ、雨が降っていたのと機嫌が悪かったことから、墓参を中止し、その際に戦没者墓地が「負け犬だらけ」だという発言があったのだそうです。 他にも同記事では、

    戦没者を侮辱するトランプ、その発想をどう理解すれば良いのか?
    mmsuzuki
    mmsuzuki 2020/09/11
    “大統領は「ベトナム戦争に行った人間はバカ者」であるとか「国のために命を捧げる人間は理解できない。国にはそんな価値はない」という考え方をする人物だ”
  • 荒廃するラストベルト、悲惨な過去を乗り越えようとする若者の葛藤、『行き止まりの世界に生まれて』

    <ラストベルトにある街で、もがきながら成長する3人の若者を描いた『行き止まりの世界に生まれて』は、ドキュメンタリーの枠を超えたドキュメンタリー> アメリカの新鋭ビン・リューが、産業が衰退したラストベルトにある街で、もがきながら成長する3人の若者を描いた『行き止まりの世界に生まれて』は、ドキュメンタリーの枠を超えたドキュメンタリーといえる。 主人公は、暴力犯罪が多発し、人口の流出がつづくイリノイ州ロックフォードに暮らすザック、キアー、そして作の監督であるビンの3人。子供の頃から父親や継父から暴力を振るわれてきた彼らは、スケートボードにのめり込むようになり、スケート仲間が家族になっていた。 そんな彼らは、成長とともにそれぞれに現実を受け入れなければならなくなる。キアーはレストランの皿洗いの仕事につく。父親になったザックは、パートナーであるニナとの関係が悪化し、彼女に暴力を振るうようになる。ス

    荒廃するラストベルト、悲惨な過去を乗り越えようとする若者の葛藤、『行き止まりの世界に生まれて』
  • 共和党支持者の「脳内アメリカ」はただいま絶好調

    <過半数の共和党支持者が、新型コロナによる米国内の死者数を「容認できる」と回答> 米共和党全国大会に先立つCBSテレビの世論調査で、共和党支持者の大多数が、アメリカは4年前より良くなっていると考えていることが判明した。新型コロナウイルスの感染拡大が続くなかでも、2016年のオバマ政権時代より状況が好転しているという。 アメリカの状況改善の理由は、トランプ大統領の指導力のおかげだと答えたのは、共和党支持者の82%。米経済の好調を理由にしたのは70%、自身の家計を根拠に挙げたのは64%だった。さらに、共和党支持者の57%はコロナによる国内の死者数を「容認できる」と答えている。 75% アメリカが2016年より良くなったと考える共和党支持者 82% 好調はトランプの指導力のおかげだと考える共和党支持者 65% アメリカが2016年より良くなっていないと考える有権者(全体) <誌2020年9月8

    共和党支持者の「脳内アメリカ」はただいま絶好調
    mmsuzuki
    mmsuzuki 2020/09/05
    共和党支持者の57%はコロナによる国内の死者数を「容認できる」と答えている。
  • トランプの感染対策チームで集団免疫論者の医師が台頭

    最近では、新型コロナ対策に関する会見でトランプに立ち会っているのはアトラス博士(右)だけだ(8月12日)Kevin Lamarque‐REUTER <トランプが感染対策のアドバイザーとして新たに起用したアトラス医師は、感染予防より感染を広げるアプローチを提唱。ファウチら常識的な対策チームの影響力はさらに小さくなりそうだ> ドナルド・トランプ大統領の新型コロナウイルス対策チームに、新たに加わったスコット・アトラス博士は、これまで頻繁に保守系テレビ番組FOXニュースに登場、新型コロナについて「メディアは騒ぎ過ぎ」と批判してきた人物だ。 過去1週間の新型コロナに関するホワイトハウスの会見で、トランプの傍に控えていた医師はアトラスだけだった。 かつてトランプの会見に立ち会っていた新型コロナ対策チームを率いる国立アレルギー感染症研究所のアンソニー・ファウチ所長、デボラ・バークス医師の姿はどこにもない

    トランプの感染対策チームで集団免疫論者の医師が台頭
  • バイデン陣営はこれで「ターボ全開」? 副大統領候補ハリス指名の意味

    <民主党は、トランプから何としても政権を奪取して米社会を元に戻したいという強い意思表示を見せた> バイデン氏の副大統領候補は、当初は7月末に発表と思われていたのが、ズルズルと先延ばしになっていました。8月1日らしいとか、いや8月第1週とか、そうではないなら10月の月曜日だ、あるいは17日スタートの民主党大会の直前まで引っ張るなど、諸説が乱れ飛んでいました。 結局、11日(火)の東部時間午後4時過ぎになって、バイデン氏自身のツイートで「副大統領候補はカマラ・ハリス氏」という発表がされました。既にバイデン氏のホームページは「バイデン・ハリス2020」というロゴに変わっています。両候補が顔を揃えての登場は、現地時間12日に行われる選挙資金キャンペーンになる模様です。 今回の人選ですが、少なくとも以下の8つの意味合いがあると思います。 1つ目は、下手をすればバイデン氏が「かすむ」ほどの存在感を持っ

    バイデン陣営はこれで「ターボ全開」? 副大統領候補ハリス指名の意味
    mmsuzuki
    mmsuzuki 2020/08/14
    “ハリス氏という人物は、自伝の冒頭に「トランプ当選の瞬間」の悔しさを持ってくるなど、とにかく「トランプ的なるもの」との正面からの対決をしてきた人”
  • デジタル化は雇用を奪うのか、雇用を生むのか──「プロトタイプシティ」対談から

    <時代を制したのは「プロトタイプ」駆動によるイノベーションであり、それを次々に生んでいる場は中国の深圳だ――そう主張し、深圳の成功を多角的に分析した『プロトタイプシティ』から、伊藤亜聖・山形浩生両氏による対談を抜粋する(前編)> ニューズウィーク日版で「日を置き去りにする 作らない製造業」という特集を組んだのは2017年12月。スマートフォンなどで世界を席巻する中国の「ものづくりしないメーカー」を取り上げた同特集の舞台は、2016~17年頃から注目を集め始めた「中国のシリコンバレー」こと深圳だった。 あれ以来、日から多くの関係者やジャーナリストが深圳に出向いてきたし、実際に多くの日企業が深圳の企業と取引を行ってきた。しかし、その質を私たちは今もまだ理解していないのかもしれない。すなわち、深圳はなぜ成功したのか、ということだ。 このたび刊行された高須正和・高口康太編著の『プロトタイ

    デジタル化は雇用を奪うのか、雇用を生むのか──「プロトタイプシティ」対談から
  • スウェーデンは本当に「集団免疫」を獲得したのか 第二波におびえる日本の対策はそれより緩い

    スウェーデンで集団免疫の獲得を主導するテグネル氏(7月30日,ストックホルムで会見) Naina Helen Jama/ REUTERS <最悪期に115人に達した1日の死者はゼロに> [ロンドン発]新型コロナウイルスのワクチンや治療薬の開発は長期戦になると踏み、ひたすら「集団免疫」の獲得を目指して緩い対策をとってきた北欧スウェーデン。最悪期に115人に達した1日の死者数がゼロになる日もあり、光明が見えてきた。 worldometerより 100万人当たりの死者数を欧州の主要国や北欧諸国、日と比べると次の通りだ。第一波を乗り越えた段階でスウェーデンは隣接する北欧諸国や日に比べ、一桁も二桁も多い犠牲を出してしまった。 【欧州主要国との比較】 ベルギー 851人 イギリス 686人 スペイン 610人 イタリア 582人 スウェーデン 570人 フランス 464人 オランダ 359人 【北

    スウェーデンは本当に「集団免疫」を獲得したのか 第二波におびえる日本の対策はそれより緩い
  • インドの監視管理システム強化は侮れない 日本との関係は......

    <インドは、着々とデジタル権威主義国としての基盤を固めつつある。そしてその動向は少なからず、日に影響を与えることになる......> デジタル権威主義三つの柱 インドと聞いて何を思い浮かべるだろうか? 神秘の国? デジタル先進国? 人口の多い国? 現在、インドはデジタル権威主義国と呼ばれている。その実態をご紹介したい。デジタル権威主義とは権威主義体制がデジタル技術を利用して監視強化などを行うことを指す。デジタル権威主義大国の代表格である中国ロシアにはそれを支える三つの仕組みがある。 1.監視 監視カメラ、SNS監視などさまざまなデジタル技術を用いて、国民の行動を監視する 2.世論操作 ネット世論操作、メディア操作を通じて世論を操作する 3.国民管理システム IDに生体認証情報(指紋や顔など)、資産、住所、職業、家族構成、購買行動、移動など網羅的に把握、管理する 「1.監視」と「3.国民

    インドの監視管理システム強化は侮れない 日本との関係は......
    mmsuzuki
    mmsuzuki 2020/08/09
    “インドの国民IDシステム”
  • 新型コロナ、次の革命的療法は人工抗体「モノクローナル抗体」か

    世界は今、新型コロナウイルスのワクチンを待望しているところだが、次の大きな前進はがんなどの治療に広く用いられている生命工学的な抗体療法から得られるかもしれない。 写真は5月、新型コロナウイルス向け抗体を開発中の企業の米カリフォルニア州サンディエゴにある研究所で撮影(2020年 ロイター/Bing Guan) 世界は今、新型コロナウイルスのワクチンを待望しているところだが、次の大きな前進はがんなどの治療に広く用いられている生命工学的な抗体療法から得られるかもしれない。 新型コロナウイルスを特定して攻撃する「モノクローナル抗体」(特殊な細胞の複製から作り出す抗体医薬品)の開発は有力科学者らからお墨付きを得ており、米国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長も、新型コロナに対する「確実性がかなり高い手法」と評価している。 ウイルスがヒトの体内に入って最初の防御を通過すると、もっと特殊な抗体反応が開

    新型コロナ、次の革命的療法は人工抗体「モノクローナル抗体」か
  • 欧州各国で感染が急増するなか、「集団免疫戦略」のスウェーデンは収束へ

    Sweden Sees COVID-19 Cases Plummet as Rest of Europe Suffers Spike <高齢者に多くの死亡者が出た集団免疫戦略だが、ロックダウンなしでも感染抑制には成功したのか?> 欧州各国で新型コロナウイルスの感染が急増し、第2波への警戒が高まるなか、ロックダウン(都市封鎖)を行わない「集団免疫戦略」を取ってきたスウェーデンでは、6月後半以降、新規の感染者数が大きく減少している。 WHO(世界保健機構)が今週29日に発表した最新の報告によると、29日までの14日間に確認されたスウェーデンの人口10万人あたりの新規感染者数は、それ以前の14日間と比べて54%減と大幅に減少した。 一方、スペイン、フランス、ドイツ、ベルギー、オランダなど他の欧州各国では、同時期の比較で新規感染者数が40~200%増加した。 スウェーデンでは、直近7日間の新規感染

    欧州各国で感染が急増するなか、「集団免疫戦略」のスウェーデンは収束へ
  • 【写真特集】幸せを探してスクールバスのわが家は走る

    旅するユーチューバーに触発され、2017年に2300ドルで購入したバスを約1年かけて旅用に改造。東部デラウェア州を出発した <古いスクールバスを購入して改造、家族5人は二度と普通の生活には戻らない旅に出た> 米カリフォルニア州ロサンゼルス郡では約1万6000もの人々が住居を持たず車上で暮らす。ブラジルから来たレイス夫婦とその3人の子供たちもそのうちの1組。「わが家」はスクールバスだ。 夫のイスマエルはもともと英語の教師をしていたが、「アメリカンドリーム」を夢見て一家で渡米。レストランで働くうちにすぐにブラジルでの生活以上の物質的豊かさを得た。しかしそこに当の幸福はないと考えた夫婦は、新しいライフスタイルを試そうと、古いスクールバスを購入して改造。東部を出発し、アメリカ大陸を横断して目的地である西海岸にやって来た。 道のりは苦難の連続だった。グレイスは中絶手術を受け、末っ子は大けが、バス

    【写真特集】幸せを探してスクールバスのわが家は走る
  • 日本経済の悪しき習慣「中抜き」が、国と国民を貧しくしている

    <持続化給付金の再委託問題で注目された「中抜き・丸投げ」が、日経済の大きな足かせとなっている構図を解説> 政府の持続化給付金事業を受託した組織が、業務を外部企業に再委託していたことが問題視されている。税金を使った事業であることから世間の批判を集めることになったが、業務を請け負った企業が一定の利益を控除したのち、別の組織に再発注するという、いわゆる「中抜き」や「丸投げ」は、日の企業社会において特段、珍しい光景ではない。この商習慣は重層的な下請け構造と密接に関係しており、日の生産性を引き下げる要因の1つとなっている。 よく知られているように日の労働生産性は先進国中最下位であり、一度も最下位から脱却したことはない。労働生産性は賃金や経済成長と極めて密接な関係があり、労働生産性が低いことが日の低賃金や低成長の原因である可能性は高い。 生産性の伸び悩みにはさまざまな要因があるが、その1つと

    日本経済の悪しき習慣「中抜き」が、国と国民を貧しくしている
    mmsuzuki
    mmsuzuki 2020/08/02
    “日本はアメリカと比較して人口当たりの会社数が19%も多い。/日本は人口に比して会社数が多いということだが、原因の1つが中間マージンを取ることだけを目的にするムダな事業者の存在である。”
  • 幼児は新型コロナウイルスの最強の運び屋だった?──米研究

    幼い子どもが感染した場合、症状はより軽く無症状の場合もあるものの、ウイルスを拡散させる力はより強い可能性がある(写真はイメージで記事内容とは関係ありません) hoozone -iStock. <感染した5歳未満の子どもの鼻粘膜に含まれるウイルス量は年長の子や大人にグループに比べて10~100倍だった> 新型コロナウイルスに感染している5歳未満の子どもは、年長の子どもや成人に比べ、鼻粘膜に含まれるウイルスの量が多いという研究報告が発表された。 トランプ大統領が8月からの学校再開を求めているアメリカでは現在、子どもたちをいつ、どうやって教室での対面授業に戻すべきかをめぐる議論が行われている。米国医師会報の小児科専門誌に発表された今回の報告は、幼い子どもが新型コロナウイルスに感染した場合、症状はより軽く、無症状の場合もあるものの、ウイルスを拡散させる力は年長の子どもや大人より強いことを示している

    幼児は新型コロナウイルスの最強の運び屋だった?──米研究
    mmsuzuki
    mmsuzuki 2020/08/01
    “「体調が悪化した子どもは、普通の子どもより多くのウイルスを保有していた可能性が高い。サンプルが、保有するウイルス量の多いごく一部の子どもに偏る可能性が高い」”
  • 『人間蒸発』でドキュメンタリーの豊かさに魅せられて

    <突然失踪した婚約者を必死に捜す一人の女性と彼女に密着する製作陣。撮影過程で展開される出来事はドラマさながらだが、これは決して劇映画ではない> ドキュメンタリーの監督と思われている。......と書き出したけれど、確かにこれまで発表した映画作品は全てドキュメンタリーなのだから、この呼称は間違いではない。でも人としては微妙に違和感がある。 なぜなら映画を観始めた10代後半の頃は、ドキュメンタリーに関心はほぼ皆無だった。映画といえばドラマ。それが前提だ。ところが紆余曲折を経て(テレビドラマに携わるつもりで)入社した番組制作会社は、ドキュメンタリー制作に特化した会社だった。この時点で長女が生まれていた。また就活に戻る余裕はない。こうして僕のドキュメンタリー人生が始まる。 だからこの時期の僕は、小川紳介の名前すら知らなかった。ちょうど原一男が『ゆきゆきて、神軍』を発表した頃だ。気にはなったが観て

    『人間蒸発』でドキュメンタリーの豊かさに魅せられて
  • 「新しい生活様式」というファシズムには屈しない

    <コロナ感染予防の名の下に求められる日常生活のニューノーマルを無批判に受け入れ、それに従わない者を叩く風潮に物申す> 私はなぜか知らないが「古谷はITに強い」という感じで認知されている場合がある。しかし私が最も好むのは古今亭志ん朝(3代目)の落語(CD)で、殖産の時代の生まれよろしく、まったくITなるものに興味が無いし知識もない。大学生の時にHTMLの勉強はしたものの所詮は21世紀初頭のレベルで、現在のWEBサイトがどのような構造になっているのか見当もつかない。「Bluetooth」というのをずっと「青い歯」と思っており、これが遠隔的にスマホや家電等々をつないで操作できる技術だと知ったのは約4年前のお話である。テレビ番組をDVDレコーダー(ブルーレイレコーダー)に録画する方法が未だに分からないので、用がある場合は人に頼んでいる。何なら『KAT-TUN』というグループを27歳まで「カットタン

    「新しい生活様式」というファシズムには屈しない
    mmsuzuki
    mmsuzuki 2020/07/29
    “私はすわ、カンボジアの独裁者、ポル・ポトの言葉を思い出す。 「泣いてはいけない。泣くのは今の生活を嫌がっているからだ。笑ってはいけない。笑うのは昔の生活を懐かしんでいるからだ」”
  • 米民主主義の危機 大統領選で敗北してもトランプは辞めない

    Americans Must Be 'Prepared to Mobilize' If Trump Refuses Election Results <大統領選挙で負けたら辞めるか、という質問に「単純にイエスとは言えない」「不正が行われるかもしれない」と、このまま居座る気満々。コロナ対策の郵便投票を不正の温床と批判しているのも、辞めないための狡猾な伏線だ> ドナルド・トランプ大統領が11月の大統領選で負けても辞めない可能性を考えて、米国民は備えをしておかなければならない――反トランプを掲げる非営利団体「スタンドアップ・アメリカ」はこう訴えている。 トランプは7月19日に放送されたFOXニュースのインタビューの中で、選挙に敗れたらどうするかという度重なる質問に、はっきりと答えなかった。草の根運動を展開する同団体はこれを受け、トランプは「アメリカの民主主義を脅かす」存在だと非難している。 トラ

    米民主主義の危機 大統領選で敗北してもトランプは辞めない
    mmsuzuki
    mmsuzuki 2020/07/29
    “「トランプ2188」「トランプ9000」「トランプ4Eva(フォーエバー)」などの言葉を投稿”
  • がんを発症の4年前に発見する血液検査

    Blood Test for Cancer Detects Disease Years Before Symptoms Show <胃がん、道がん、大腸がん、肺がん、肝臓がんを、従来より4年早く発見する血液検査法が見つかった> 4年以内に特定のがんを発症するかどうかを予測できる血液検査が開発された、とする研究論文が公開された。 「PanSeer」と呼ばれるこの検査では、よく見られる5種類のがん(胃がん、道がん、大腸がん、肺がん、肝臓がん)を、すでに診断された患者の88%で検出でき、精度は96%だった。 のちにがんと診断された無症候性患者でも95%でがんを検出した。ただし、この結果を裏づけるためにはさらなる研究が必要だと、『ネイチャー・コミュニケーションズ』誌で論文を発表した著者らは述べている。 PanSeerは、がんと関係のあるメチル化を見つけ出すことで機能する。炭化水素で構成される化

    がんを発症の4年前に発見する血液検査
  • 香港デモ強硬派、ある若者の告白「僕たちは自由を守るために悪魔になった」

    <暴力と憎悪がエスカレートする香港を舞台に、デジタル世代の若者はいかに戦ったか――。誌「香港の挽歌」特集より> 母親がキッチンで肉を切っている音が、ケンを耐え難い場所に引き戻す。人間の頭蓋骨。暗い通路。悲鳴。血。香港警察が滅びるか、自分が滅びるかだ。 湯気の立つ海鮮料理の皿がアパートの狭い部屋の折り畳みテーブルに置かれ、その音にケンは顔をしかめる。「さあ、熱いうちにべて!」母親は一人息子の顔を見つめ、しわが刻まれた顔を緩ませる。 ケンは吐き気をこらえて料理を飲み込み、しゃべり、笑う。せめてべ終わるまでは忘れよう。香港の長引く抗議デモに加わり残酷な行為に手を染めたことも、油断すれば投獄され、両親が生きているうちに出られる望みはないかもしれないことも。 2014年の雨傘運動(行政長官選挙から民主派を締め出す制度変更に抗議した学生主体の民主化デモ)当時、ケンたちの世代は高校生。彼ら自身が民

    香港デモ強硬派、ある若者の告白「僕たちは自由を守るために悪魔になった」
    mmsuzuki
    mmsuzuki 2020/07/26
    “「人間から悪魔になり、また人間に戻るのは不思議な感覚だ」と、ケンは語った。”