党大会の4日目、指名受諾演説を行うトランプがスクリーンに大写しに KEVIN LAMARQUE-REUTERS <「愚策」を恥ずかしげもなく褒めたたえ、本当に対策の必要な問題については語らず、民主主義のルールも何のその──共和党が目をつぶる不都合な真実> 政党の全国大会が厳粛で冷静な分析の場になるとは、誰も思っていない。その意味で、8月24~27日に開催された共和党全国大会は期待を裏切るものではなかった。 それどころか、いつものように党派対立をあおる情報操作や、ドナルド・トランプ米大統領への熱烈な称賛だけでなく、強引に歪曲した解釈、恥ずかしいほどの追従、規範や法律の衝撃的な違反、そして、多くのあからさまな嘘で埋め尽くされた。 特に悪質なのは、トランプが前例のない経済的成果を上げてきたという主張だ。実際は、現在の景気後退が始まる前でさえ、経済成長と雇用創出は近年の大統領に比べて鈍化していた。
