ロシアによるウクライナ侵攻は3年目に入り、終わりが見えない。ロシアでは3月、プーチン大統領が通算5選を決めた直後に、大規模なテロが発生した。この戦争を巡って、双方の国や世界はどこへ向かうのか。ロシアの軍事研究で知られる小泉悠・東大先端科学技術研究センター准教授が、3月15日の毎日新聞のオンラインイベントで語った。内容を6回に分けて紹介する。【聞き手・真野森作】 ――今年は2014年3月に起きたロシアによるウクライナ南部クリミア半島の一方的併合から10年の節目でもある。

芥川賞作家の上田岳弘さんは、不老不死が実現した世界を作品で描き続けてきた。技術が進展すれば「人間の生や死は再定義を迫られる」と指摘する。寿命なき世界で、最後に残る人間らしさの鍵とは。【聞き手・寺町六花、渡辺諒】 同時公開の記事があります。 ◇「浦島太郎」も現実に 冬眠がもたらすヒトの秘められた能力 ※『神への挑戦 第2部』好評連載中。生命科学をテーマに、最先端研究に潜む倫理や社会の問題に迫ります。これまでの記事はこちら 次回:絶滅寸前のサイを救え ――不老不死に関心を持ったのはなぜですか。 ◆純文学には、新しい手法だけでなく、現代の新しい技術や文化を追いかけていく役割もあります。不老不死と言える技術が、何らかの手法で出来上がる予感が10年前からぼんやりとあって、小説の題材として扱うのは僕としては自然なことでした。 テクノロジーは人類を進歩させるのと同じくらい、破滅させる恐れもある、表裏一体
イスラエルが19日(米東部時間18日)に実施したとされるイランへの「報復」について、米政府がほぼ沈黙を保っている。米紙ワシントン・ポストによると、バイデン政権は政府機関に公の場で今回の攻撃について話さないよう指示しているという。事態を沈静化させ、イラン、イスラエル両国による報復の連鎖を防ぐ狙いがあるとみられる。 「米国はいかなる攻撃にも関与していないということ以外は、何も話すつもりはない。緊張緩和に集中している」。ブリンケン国務長官は19日、訪問先のイタリアで開いた記者会見で、イスラエルによるとみられる攻撃について詳細な説明を拒んだ。オースティン国防長官は19日、イスラエルのガラント国防相と電話で協議。だが米国防総省が出した声明は「地域の安定への取り組みのほか、パレスチナ自治区ガザ地区の最新情勢、人道支…
フィリピンのドゥテルテ前大統領(手前)と中国の習近平国家主席=フィリピンの首都マニラで2018年11月20日、AP フィリピンで、前政権が南シナ海の領有権問題で中国に譲歩する「密約」を結んでいた疑いが明らかになり、国民の間で反発が広がっている。「現状維持」が目的だったとされ、政府は前政権幹部に説明を求める方針だ。 約束はドゥテルテ前大統領が在任中(2016~22年)、中国の習近平国家主席と口頭で交わしたとされる。ドゥテルテ氏の報道官だったロケ氏が3月末、地元メディアのインタビューで暴露した。 それによると、フィリピンは軍事拠点としているアユンギン礁(英語名セカンドトーマス礁)などで、建造物の修繕や新設を行わない見返りとして、中国が食糧補給を容認する内容だった。同時にフィリピンは中国に対し、中国が軍事拠点化したミスチーフ礁に構造物を設置しないことを求めたという。
「日本版ライドシェア」の出発式で、一般ドライバーが運転する車に乗り笑顔で出発する河野太郎デジタル行財政改革担当相=東京都江戸川区で2024年4月8日午前7時50分、玉城達郎撮影 タクシー会社が運営主体となり、一般ドライバーが自家用車を使って有料で客を運ぶ「日本版ライドシェア」が4月から解禁され、東京都内で8日、サービスが始まった。タクシーが不足する時間帯のみ運行する限定的な解禁だ。サービスの開始は全国で初めて。 タクシー会社が加盟する東京ハイヤー・タクシー協会が、東京都江戸川区の大手タクシー営業所で出発式を開催。斉藤鉄夫国土交通相と河野太郎デジタル行財政改革担当相が出席した。 助手席のサンバイザーに「ライドシェア」と記した表示灯を付けた7台の自家用車が出発。客は現在地と目的地をアプリに入力すると、ルートと運賃が表示される。近くを走る運転手にも通知され、双方が了承すると客のいる場所へ迎えに行
米大統領選候補者討論会に参加するビル・クリントン氏(左端)、ジョージ・ブッシュ(父)氏(右端)とロス・ペロー氏=米中西部ミシガン州で1992年10月19日、ロイター 米国では民主、共和両党が2大政党として確立された19世紀半ば以降、無所属や第3政党の候補は当選していない。一方で、ここ数十年の大統領選でも両党とは一線を画す候補が勝敗を左右した例も少なくない。 20世紀後半以降の大統領選で最も大きな影響を与えた「第3の候補」は、1992年に無所属で立候補した実業家のロス・ペロー氏だったといえる。知名度を生かし、大統領選では約19%の票を獲得。共和党の現職ブッシュ(父)大統領の保守的な支持基盤を侵食し、アーカ…
パレスチナ自治区ガザ地区ではイスラエル軍が市民を拘束して過酷な取り調べを行っている疑いが浮上している。ただ、イスラエルによる拷問疑惑は今に始まったわけではない。イスラエルが軍事占領するヨルダン川西岸でも、人権団体が長年問題を告発してきた。そして問題の取り調べの多くを行っているのが、イスラエル総保安庁「シンベト」だ。 イスラエルには、イスラエル軍内にある「アマン」、米中央情報局(CIA)などに相当し対外情報を集める「モサド」、そしてパレスチナ人や国内過激派を担当するシンベトという三つの諜報(ちょうほう)機関がある。 シンベトは盗聴やスパイを通じて情報を集め、西岸地区などでパレスチナ人の摘発を続けている。イスラエルの人権団体「拷問に反対する公共委員会」によると、2001~22年、パレスチナ側がシンベトの拷問についてイスラエル法務省に抗議した件数は計1400に上る。 その取り調べは悪評が高い。同
日銀は19日、マイナス金利政策を解除し、約17年ぶりの利上げに踏み切った。物価研究の第一人者で、日銀OBの渡辺努・東京大大学院教授(専門は物価と金融政策)は「利上げのタイミングがおかしい」と疑問視し、デフレ脱却には「あと2年が勝負」と指摘する。その理由とは。 物価の基調「上がっている気配なし」 ――今回の金融政策見直しのタイミングは適切だったと考えますか。 ◆金融政策の正常化には賛成だ。ただ、日銀の仕事は「物価の安定」で、物価に基づいて政策を判断するのが原則。特に注目していると言われるサービスの価格は、どのように数字を分析しても上がっている気配が見られない。むしろ今は「日銀が頑張らなくてもインフレ率が下がっていくような状況」にある。サービス価格の上昇は昨夏や昨秋がピークだった。タイミングがおかしいのではないか。 賃上げが物価に反映されるかが重要 ――今年の春闘で昨年を上回る賃上げ回答が出て
ベトナム訪問を終え、中国との国境付近のランソン省ドンダン駅で市民らの見送りに応える北朝鮮の金正恩氏(中央)=ベトナム・ランソン省のドンダン駅で2019年3月2日、西脇真一撮影 北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記は1月、「我が国の民族の歴史から『統一』『和解』『同族』という概念自体を完全に取り除く」と宣言し、これまで建前であっても掲げていた韓国との「平和統一」の目標を全否定した。なぜ初代の金日成(キム・イルソン)主席時代から続く基本方針を急転換したのか。住民たちはどう受け止めるのか。2019年ごろに北朝鮮を脱出するまで国内統制の最前線に立ち、住民心理をよく知る北朝鮮の元治安機関中堅幹部の男性に聞いた。 同時掲載の関連記事あります。併せてお読みください。 北朝鮮・元治安機関幹部が明かす人権事情 牛泥棒でも公開処刑のなぜ 急ピッチで進む「統一」関連語の削除 北朝鮮では「統一」削除
地中から掘り出された老朽化した水道管=大阪市中央区で2021年7月13日午前10時20分、柳楽未来撮影 寿命をとっくに超えてボロボロ……水道管の実情を知らない人は約8割――。浄水器の販売などを手がけるWACOMS(ワコムス・京都市)は、水道に対する意識調査の結果を公表した。全国の水道管のうち約2割は法定耐用年数(40年)を超過するなか、能登半島地震では多くの世帯で断水が続くなど水道インフラへの不安が顕著化している。同社は水道の現状を知り、備えることが必要と訴えている。 国内の水道管は、その多くが1970年代以降に整備された。管路の総延長約74万キロのうち、約15万キロが法定耐用年数を超えて使用されている。全国各地で老朽化が原因とされる水道事故が多発しているが、所管する厚生労働省の試算では、すべてを交換するまでに140年かかるとしている。また耐震適合率を満たしているのは4割程度にとどまり、自
ロシア軍による無人機攻撃で亡くなった家族を悼む人々=ウクライナ東部ハリコフで2024年2月12日、AP ロシアがウクライナに侵攻して2年たつ。1年前、私たちはもう少し楽観的だった。ウクライナはいわゆる大規模な反転攻勢の準備に取りかかっていた。多額の軍事支援でウクライナを支えれば、領土奪還に一定の進展がみられるのではないか。ロシアへの経済制裁の効果も出てくるのではないか。そんな淡い期待を持っていた。 ところが、領土奪還は思ったようには進まず、罪のないウクライナ人の犠牲者は増え続けている。そして、ウクライナを支える私たち民主主義陣営のなかから、巨額の支援に疑問を呈する声が高まっている。 繰り返し指摘されてきたが、もし、ロシアがこの戦争に勝利し、ウクライナを支配するようなことがあれば、その結果が与える影響は地域的なものにはとどまらない。力ずくで領土を奪うことが許されるのであれば、法の支配の順守を
ウクライナ当局が北朝鮮製とみる、ロシアが使用したミサイルの一部=ウクライナ東部ハリコフで2024年1月6日、ロイター 英国の民間研究機関「紛争兵器研究所」は20日、ロシア軍が1月にウクライナで使用した北朝鮮製の弾道ミサイルの残骸を分析した結果、部品の75・5%は米国企業の関連製品だと判明したと明らかにした。ドイツ(11・9%)、シンガポール(3・4%)に次いで、日本企業の関連製品も3・1%含まれており、経済制裁の抜け穴の存在が改めて浮き彫りになった。 同研究所の調査員は、1月2日にウクライナ東部ハリコフで使用されたミサイルの部品計290点を検証した。部品に記されたロゴマークや製品番号から、日米独とシンガポール、スイス、中国、オランダ、台湾の計8カ国・地域の26社を関連企業として特定。75%以上は2021~23年に製造された可能性が高いことが判明した。
東京・羽田空港で日本航空(JAL)と海上保安庁の航空機が衝突した事故から2日で1カ月。国土交通省は今後、どのように安全対策を講じようとしているのか。 事故は海保機、JAL機、管制官の3者それぞれの要因が重なって起きたとみられる。ヒューマンエラー防止のためのシステムがあったものの事故を回避するには至らなかった。国交省は緊急対策を講じた上で、月1~2回のペースで有識者委員会を開催し、再発防止に向けた中間報告を夏ごろにまとめる方針だ。 交信記録によると、管制官は海保機に離陸順が1番目であることを意味する「ナンバー1」と伝え、滑走路手前の停止位置まで地上走行するよう指示した。しかし、海保機は許可がないまま滑走路に進入し、着陸してきたJAL機と衝突。海保機では、脱出した機長を除く5人が死亡した。 海保機は「ナンバー1」と伝えられたことで…
能登半島地震で甚大な被害が出ている石川県で9日、新学期が予定されていた小中高校86校が休校になった。県全体の4分の1に上る。避難所になっている学校が多く、校舎の損壊なども要因という。被災地ではライフラインの復旧が進んでおらず、輪島市や珠洲(すず)市などの55校で再開のめどは立っていない。 一方、県は9日、午前9時現在での死者数が前日より12人増えて180人になったと発表。連絡が取れない安否不明者は120人に上っている。発生から1週間を過ぎても人的被害の全容はまだ分かっていない。 今回の地震では県内各地の学校で水漏れや窓ガラスの破損、校舎の天井落下などが確認された。被害が大きかった地域では学校施設の停電や断水が続いており、道路事情が悪化している状況も踏まえると、児童や生徒の通学が困難という。8日時点で県内43の小中高校が避難所になっている。
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く