東芝が過去の決算で不適切な会計処理をしていた問題で、田中久雄社長(64)の辞任が避けられない情勢になった。問題を調べる第三者委員会は、田中氏が前社長の佐々木則夫副会長(66)とともに、社員に利益の水増しなどを促す指示に関わったと認定する見通しで、複数の東芝幹部も田中氏の続投は難しいとみている。 不適切な処理があったとみられるのは2010年3月期~14年3月期決算で、田中氏は11年6月に副社長、13年6月に社長に就いた。佐々木氏はすでに辞任が固まっており、東芝はトップ2人の辞任で出直しを目指すことになりそうだ。 関係者によると、佐々木氏は予算通りの利益を上げられない事業部門に「工夫しろ」などと求め、田中氏も経営陣として関わっていた。第三者委も事実を把握しており、この指示が利益水増しなどの原因になったとみている。 東芝は5月に約500億円の不適切な処理があったと公表。田中氏は「会計処理が適正か