仕事と呼ぶ活動には、システムの利用者にとっての価値に直結する「働き」と、直結しないムダな「動き」があることをご理解いただけただろうか。動きが多いほど、長時間労働になってしまう。 では、IT部門やIT企業のでムダな「動き」を増やす原因は何だろうか。筆者は主に四つあると考える。(1)目的が曖昧、(2)マルチタスク、(3)突発業務、(4)孤立状態だ(図2)。いわば、長時間労働を生む“四重奏”である。 目的の曖昧さやマルチタスクに注意 (1)の目的が曖昧という状況では、せっかく仕事に取り組んでも、先入観や思い込みによってピントを外したアウトプットを出しやすくなる。ピントが外れたアウトプットは、手戻りの原因となり、ムダを増やす。 当たり前のことのように思えるかもしれない。それでも筆者のコンサルティング先の職場でも、初めのうちは目的が曖昧になっている状況を見かける。 あるユーザー企業のシステム子会社で