「827年、この年、冬の中間の日のミサの夜に皆既月食あり。そして同年エグバード王がマーシア王国を征服、ハンバー川より南を平らげ、ブリテン島の全ての上に立つ。南サクソンのエラはかくも大きな領土を得た最初の人物である。2番目は西サクソンのチェウリン、3番目はケント王エゼルベルト、4番目は東アングルのレドワルド、5番目はノーサンブリア人のエドウィン、6番目はオスウィ、その兄弟であり、後継者であった。8番目は西サクソンのエグバードである.....」 『ブレトワルダ』という言葉は何らかの称号を意味し、恐らくは5世紀からのアングロサクソン人の諸国の筆頭としての「覇王」ないし「王の中の王」を意味していると思われるが、厳密に言えばこれも憶測の域を出てはいない。またこの称号が実際に5世紀から使われていたのか、それとも9世紀後半のアングロサクソン年代記の執筆者が創造した単語なのかもはっきりしていない。 一般に