お金持ちしか研究者になれない時代に逆戻りかなぁ、と思う。末は博士か大臣か、なんていわれていたけれど、賢ければだれでもなれるものでは昔は決してなかった。研究者になりたいなら、お金持ちの娘さんと結婚しなさい、なんて冗談があったし、実際お金がないと研究を続けるのは困難だ。国立大学の授業料は昔から上がっていく一方だし、今では大学が行っている免除とかも独立法人になってからなかなか厳しい扱いになってしまった。院生になると、学振など支援してくれるところはあるし、アルバイトをすればちゃんとまかなえるのだろうけれど、一方で欧米の大学院生はTA(ティーチングアシスタント、主に大学の授業のアシスタントをする)の給料だけで十分生活ができ、仕送りも必要がなくなってしまっている(つまりちゃんと自立ができる)。研究に関係のないアルバイトに時間を割く日本の院生が欧米の院生よりも研究にのめりこむことができていないのは明らか