オバマ米大統領が、法人税の減税に言及しました。「法人税は不合理な税だ」というのは、半世紀前にフリードマンが指摘して以来、経済学者のコンセンサスです。Alesina-Zingalesは投資減税を提言し、Barroは「法人税の廃止がベストだ」としています。オバマ政権の顧問であるReichも、法人税の廃止を提言しています。 利益に法人税を課税するとともに配当にも所得税を課税するのは、二重課税であるばかりでなく、企業の財務政策をゆがめるものです。Modigliani-Miller理論で知られるように、企業が資金を株式で調達するのと負債で調達するのは、資源配分の効率の観点からは同じですが、法人税がある場合には負債で調達することが合理的です。配当前の利益には課税されるのに対して、支払利息は経費として利益から控除されるからです。 このような税制のゆがみを利用して配当を支払利息に変えるregulatory
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