仕事のきっかけというのは、わたしの場合偶然にも近いものがあります。 直接その仕事ができると思っていなかったところからさーっと広がっていきます。 信号機の仕事もそのはじまりは信号機ではありませんでした。友人の紹介してく れた会社が開発をしていた仕事の製造を担当することになったのが信号電材でした。 小学生が見たい工場のランキングに入っていたのもうなずけます。 最初に工場に伺った時、見上げたときの「サイズ感」しかなかった信号機が応接室 に置かれたのを見たときその大きさにびっくりしました。 歩行者用の信号に入っている赤と緑のアクリル製のパネルはまるで現代美術のオブ ジェのように思えました。 その時機会があればぜひデザインをさせて欲しいと言い残したのを覚えています。 それから数年経ってLEDを使った製品を開発するにあたって声をかけていただきま した。 あたらしい技術にふさわしいカタチを提供する事に胸
たしか昨年D&Departmentの勉強会の時「『わたしは会社員の時やフリーになったころ 嘱託でいたメーカーで、もっとも安い価格のものをデザインさせてください。』と言っ ていました。それはなぜかと言えばスイッチも少ないし、材質も選べない。そういう条 件の中でデザインするのはほんとに難しいから、デザイナーとしての醍醐味があるんで す。」そういうお話をしたと思います。 もうひとつ醍醐味で言えば、一番うれてみんなの手もとで愛される可能性を秘めている と言えるでしょう。 今日、新宿のビックカメラへ行ったら、わたしのデザインした冷蔵庫に「最安値」とい うPOPが貼ってありました。 こういう事を喜んでブログに書くプロダクトデザイナーは前代未聞だと思いますが、わ たしは、それを見て『ふふ』と思ったのですが、それは上に書いたような理由です。 安いものであっても「安物」ではないとも思っています。 そうやって
リクナビNEXTの「Tech総研」というところでおもしろい記事を発見。 「そんなの作れるか! ゴリ押しデザイナーに負けない技術」 すごいタイトルです。「撃退法」とまで書かれています。 http://rikunabi-next.yahoo.co.jp/tech/docs/ct_s03600.jsp?p=000779 内容を読んで笑っちゃうのですが、笑い事じゃないですね。 わたしはどうなんだろうなあ。ゴリ押ししてるのかなあ。 出来たものを見ると、「デザイン家電」の中でも相当「無茶」なかっこうの ものもデザインしている人に映っている事は否定しません。 しかし「一見」とその内情はちょっと違うかもしれませんよ。 わたしは最初「無茶な絵」を描いたりします。こういうのがあるとかっこいい なあと無邪気なものです。その次になにをするかというと、自分が設計者にな ってそのものをどうやって作るか考え
『ゴルフは簡単なスポーツだ。しかし簡単だと気がつくまで少々時間がかか る』ゴルフの神様ベン・フォーガンの言葉を昨日の「みなさんのおかげ」で 紹介していました。 デザインの神様でもないわたしが『デザインはあっけないほどシンプルなも のほど跡に残る』と言っております。 ここで困ったのが「少々時間がかからずに二十歳の頃からその事に気がつい ていた」という事です。 その気がついた事は、違ってはいないだろうという事で30年にわたってプロ ダクトデザインをしてきました。だから30年前にデザインしたものが今でも そう古くは見えないんだろうと思っています。 同時に、わたしがシンプルなカタチを作るのが「個性」だった時代もあった ことを書いておかなくてはいけないですね。うねりがありました。 カラフルでカタチもセオリー通りでないものがいいという時代が確かにあっ たのです。 わたしは有機的なカタ
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