ブックマーク / d.hatena.ne.jp/FUKAMACHI (101)

  • キタノ版ダーウィンが来た! 満腹映画「アウトレイジ」 - 深町秋生の序二段日記

    さてさっそく「アウトレイジ」を見てきた。 いやー、よかったなあ。じつにすばらしい。後期北野映画の最高傑作などという前評判を耳にしていたけれど、評価はけっこう賛否両論(おすぎが週刊文春でやっぱりひとつ星をつけていた。まあ恒例行事みたいなものだが)だったこともあり、見る前はかなり不安があったのだ。 得意としているヤクザバイオレンスでも、過去には「BROTHER」というひどい作品があった。アナーキー気質のたけしさんが、自分でもさっぱり信じていないであろう任侠道を、たっぷりナルシスティックに美しく描こうとした野心作で、ヤー公のくせに、まるで空腹の仏さまのために、自分の身を炎に投じるウサギみたいなやつがいたり、ハラキリしちゃうやつがいたり、「アニキは最高だぜ」なんて黒人に言わせたりと、じつに気持ち悪い珍作であった。 たけしさん自身は、面倒見のいい親分肌で、義理人情に厚い人だといわれているが、義理人情

    キタノ版ダーウィンが来た! 満腹映画「アウトレイジ」 - 深町秋生の序二段日記
    mokkei1978
    mokkei1978 2010/06/13
    「アウトレイジ」。"とにかく「てめえこの野郎、バカ野郎、ぶっ殺してやる!」という足立区育ちのフライデー感覚"
  • 黒社会シップに則って闘う。「冷たい雨に撃て 約束の銃弾を」 - 深町秋生の序二段日記

    さて香港の鬼才ジョニー・トー監督の新作「冷たい雨に撃て 約束の銃弾を」(めんどくせえ邦題だ)を見てきた。 トー作品といえば、とにかく「ハマるやつはとことんハマる」というオンリーワンすぎる個性や美意識が特徴。基は職人肌の監督であって、いろんなジャンルを撮る男だが、自由にやらせると「マッスルモンク」のような極北のカルト作品を撮ってしまうところから、映画ファンからは「香港の三池崇史」などとも言われている。 日にも熱狂的なファンがいっぱいいて、今回の「冷たい雨」の公式サイトをみたら、「おれたち、ジョニー・党」などという言葉があって笑ってしまった。それほど独特の世界観を見せる男である。 「冷たい雨」は、それまでトー監督が手がけた「黒社会美学アクション」の集大成ともいえる作品であった。黒社会アクションの金字塔「ザ・ミッション 非情の掟」(ジャスコでバカスカ発砲)、ヤクザが鈍器と不意打ちでカタをつけ

    黒社会シップに則って闘う。「冷たい雨に撃て 約束の銃弾を」 - 深町秋生の序二段日記
    mokkei1978
    mokkei1978 2010/05/31
    「冷たい雨に撃て 約束の銃弾を」。"野郎どもの誇りや美学に国境や民族は関係がないことを教えてくれた。"
  • 大御所による最強傑作。サイプレス・ヒル新作「ライズ・アップ」 - 深町秋生の序二段日記

    だんだん歳をとっていくと、音楽について語らなくなる。親しい友人とダベっていても。 音楽という細分化されまくった世界の話を取り上げても、「へー、そうなんだー。いいアルバムなんだー、聴いてみるよ」って通りいっぺん流されるだけだし、また自分もそうして流していることがよくある。「聴いてみるよ」といって、その後ちゃんと聴いているかというと……聴いてないことのほうが多い。話題として大変使いづらいのだ。友達だからといっても、聴いている音楽は根からちがっていることがよくある。 余談だけれど、年末の「紅白歌合戦」が痛々しく見えるのが、いつまでもいつまでも「今年は日国民が、この歌で勇気づけられました(感動しました)」なんてむりやり嘘をついて頑張るところだろうか。「そんな歌、聴いたこともねえよ」とモニターに毒づいていることもよくある。 というわけでブログという小さなメディアですら持て余す音楽というネタなのだ

    大御所による最強傑作。サイプレス・ヒル新作「ライズ・アップ」 - 深町秋生の序二段日記
    mokkei1978
    mokkei1978 2010/05/24
    サイプレス・ヒル「ライズ・アップ」。"ヒップホップやロックというジャンルを越え、あえて言うならば「西海岸音楽」というジャンルを打ちたてようとしているように思える。"
  • ヤマザキマリの風呂マンガじゃないほう - 深町秋生の序二段日記

    2010年のマンガ大賞を受賞した風呂マンガ「テルマエ・ロマエ」と、作者のヤマザキマリさんの作品を全部読んだ。 「テルマエ・ロマエ」(すでに数十万部のベストセラー。今はどれくらいの数字になっていることやら)の斬新かつ強引な物語にも舌を巻いたが、このあたりはそのうちまた改めて。 ただおもしろさに関しては08年の「それではさっそくBuonappetito!」もひけを取らない。読み応えという意味では「テルマエ」を上回っていると思う。 「それではさっそく……」は作者がこれまでかかわった思い出深いメシについて語るエッセイコミック。メシエッセイが好きな私にとっては、小躍りしたくなるくらいの大収穫であった。 作者のヤマザキさんは変わった人生経歴のオーナーで、17歳で画家になるためにフィレンツェへ留学。11年間をイタリアで過ごし、北海道の大学でイタリア語を教えつつ、ローカルテレビ局でレポーターやラジオのパー

    ヤマザキマリの風呂マンガじゃないほう - 深町秋生の序二段日記
    mokkei1978
    mokkei1978 2010/04/18
    「それではさっそくBuonappetito!」。"思い出深いメシについて語るエッセイコミック。メシエッセイが好きな私にとっては、小躍りしたくなるくらいの大収穫"
  • 全国のボンクラども! 劇場につどえ!「第9地区」 - 深町秋生の序二段日記

    とにかく「第9地区」はすばらしい。すばらしかったですよ!! オールタイムベスト級の大傑作だ。映画の話である。 去年の破壊しまくり映画エヴァンゲリヲン破」も男の子度数が異様に高かったけれど、「第9地区」もまた男の子の欲望をパンパンにつめこみすぎて、そのまま爆発してしまったような血と殺戮の夢工場であった。三角マークがまぶしい昔の東映暴力映画のように埃っぽく、石井聰亙監督や深作欣二監督作品のような「お前ら全員敵だ!」という追いつめられた男の悲壮なギラギラ感、それにマッドマックス風のアナーキーな世界観とパワードスーツ。すき焼きとステーキとうな重がいっぺんに押し寄せるような映画だった。 南アフリカのヨハネスブルグ上空に超巨大な宇宙船が不時着。「すわ、何事」と人間たちは驚くが、船のなかにいるのは栄養失調に陥った使いっぱしりのエイリアンだけ。頭のいい上層部はみんな死に絶えてしまって、粗野で即物的な奴隷

    全国のボンクラども! 劇場につどえ!「第9地区」 - 深町秋生の序二段日記
    mokkei1978
    mokkei1978 2010/04/13
    "「第9地区」もまた男の子の欲望をパンパンにつめこみすぎて、そのまま爆発してしまったような血と殺戮の夢工場であった。"
  • たちあがってた男の伝説「裏本時代」「AV時代〜村西とおるとその時 - 深町秋生の序二段日記

    http://www.tachiagare.com/(勃チ上ガレ、性欲) うははは。「たちあがれ」が妙な流行語になってしまった昨今。(個人的にはインポテンツ日と言いたくなるけど)先見の明というべきか、たちあがれドットコムというと、村西とおるプロデュースのダイナミックなスタミナドリンクが登場するのだった。都知事のセンスは、伝説のAV監督と似たようなものなのであろう。しかし村西監督、依然として顔が濃い。大仁田かと思った。 村西とおるといえば、団塊ジュニアにとっては忘れられない偉人である。80年代最大の怪人のひとりと言っても過言ではありません……と、つい村西用語が出てしまった。ナイスですね。ブログも書いてらっしゃったけれど、最初だけはすごくおもしろかったのを覚えている。 「AV界の帝王に君臨したけど、無茶な経営で大失敗した」端的にまとめるとそういう感じなのだが、そんな簡単な言葉ではおさまらない

    たちあがってた男の伝説「裏本時代」「AV時代〜村西とおるとその時 - 深町秋生の序二段日記
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    mokkei1978 2010/04/11
    「裏本時代」「AV時代」。"バブル前とバブル期の抑えようもないマグマのような熱を感じさせ、かつて日本がまちがいなく「沸騰都市」であったころの狂気とパワーを描いた快作"
  • 「隣の家の少女」ケッチャムと表現について - 深町秋生の序二段日記

    しかしこのタイミングでもうすぐ公開か……。 http://www.kingrecords.co.jp/tonari/(隣の家の少女) 東京都の青少年育成条例の改正で、非実在青少年なる奇妙な言葉が急に浮上してきたのだが、さて今週末に東京渋谷にある(やばい映画ご用達の)シアターNにて映画「隣の家の少女」が公開される。泣く子も黙るジャック・ケッチャムによる監禁暴行問題小説が原作だ。 ちなみにこの映画のプレスシートに原稿を書いてます。見かけたらひとつよろしく。ケッチャムという作家について紹介しております。映画ライターの真魚さん(id:anutpanna)も書いてらっしゃるようです。 で、詳しくは文章を読んでいただきたいのだが、ケッチャムという作家の特徴についてひとつ挙げておきたい。彼の特徴はこうだ。「人間の善悪は簡単にひっくり変わるし、基的にはみんな野獣だ」ということ。彼のデビュー作である「オフ

    「隣の家の少女」ケッチャムと表現について - 深町秋生の序二段日記
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    mokkei1978 2010/03/16
    「隣の家の少女」。"むごたらしい悪を目撃して、内なる邪悪が掘り起こされていく"
  • 戦場という四角いジャングル「ハート・ロッカー」 - 深町秋生の序二段日記

    「ハート・ロッカー」を宮城県利府町のシネコンで鑑賞。 仙台よりさらに北に位置する町。超巨大なジャスコがあって、その周囲をロードショップがずらーっと取り囲む超人口都市であった。ゾンビがこれほど似合う町もねえなあと驚愕してしまった。じつにアメリカン。 さてアカデミー賞レース絡みで騒がれている「ハート・ロッカー」だが……まず忠告しておくと、手持ちカメラでグラグラと揺れる系の作品だったので、前の晩にバカ飲みして二日酔い状態だった私は、途中で退席してトイレでケロケロしてしまった。体調を整え、ジュースかガムを用意しておいたほうがいいだろう。 そういう体調で見たために、物語にちょっと集中できなかった部分もある。途中「え? 今なにやってんの?」と疑問符がついたところがあった。まあトイレに行っていたら、そりゃそうなるのは当然なのだが……。登場人物をあんまり掘り下げていないこともあって(主人公の嫁さんのとって

    戦場という四角いジャングル「ハート・ロッカー」 - 深町秋生の序二段日記
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    mokkei1978 2010/03/15
    「ハート・ロッカー」。"それにしても史上もっとも凄惨な戦いを描いた戦争映画のひとつといえるかもしれない。"
  • 「そこがいいんじゃない!」なる暗黒「みうらじゅんの映画批評大全」 - 深町秋生の序二段日記

    [rakuten:book:13581587:detail] みうらじゅん氏の映画秘宝誌の人気連載コラム「オレはそれを○○と呼ぶね」の最新刊が発売された。今回は06年から09年分だ。 前回の「みうらじゅんの映画批評大全1998年〜2005年」はベストセラーにもなったが、今回の新刊も爆笑しながらあっという間に読み終えてしまった。まあ連載時から全部読んでいたわけなのだが……。 野郎映画中心の秘宝誌では一行も取り上げないような、どっちかというと地雷な作品がセレクトされることが多い。ある種僧侶の修行のように「いくら評判が悪くたって、オレだけは素敵なところを見つけてやる」という奇妙なストイシズムを発揮しながら鑑賞。けっきょくその作品のことには大して触れずに思い出話や観客の観察、エロやDT話で終わったりもする。それでも「チェケラッチョ」(史上最悪の邦画タイトル)「ゲゲゲの鬼太郎」(実写)、「西遊記」(

    「そこがいいんじゃない!」なる暗黒「みうらじゅんの映画批評大全」 - 深町秋生の序二段日記
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    mokkei1978 2010/03/07
    「みうらじゅんの映画批評大全」。"みうらじゅん氏の批評はじっとしていられない。強烈なディスがあるわけでもないのに「か、勘弁してくれ!」と耳をふさぎたくなる。"
  • 恨と忘却「戦場でワルツを」 - 深町秋生の序二段日記

    いやあ、これはすさまじい。上映後もしばらく立てなくなるぐらいに強烈な作品だった。 東京で上映されてから4カ月。おらが村でも上映されただ。まるで90年代のラウドロックのようなアニメ&フィクション&ドキュメンタリーごった煮映画「戦場でワルツを」である。「おくりびと」とアカデミー賞レースを繰り広げた映画として日でもちょっと知られた。これはフランクルの「夜と霧」と同じくらいに衝撃度が高いユダヤ人芸術の最高傑作ではないかと思った。 スクリーン数がバカみたいにあっても、いい映画はなかなかやってくれない土地で途方に暮れるけど、ひとまず見られたってだけで満足したいところ。映画愛のある山形の映画館「フォーラム」に感謝したい。 それにしても重苦しく、悲痛な戦争映画である。物語は、イスラエル人映画監督であるアリ・フォルマン自身の欠落した記憶を求めてさまようというパーソナルなもの。フォルマンは19歳のときに参加

    恨と忘却「戦場でワルツを」 - 深町秋生の序二段日記
    mokkei1978
    mokkei1978 2010/03/07
    「戦場でワルツを」。"まるで90年代のラウドロックのようなアニメ&フィクション&ドキュメンタリーごった煮映画"
  • 惨状というブラックユーモア「バッドルーテナント」 - 深町秋生の序二段日記

    悪徳警官映画となれば黙っとられへん。 というわけで仙台フォーラムにてニコラス・ケイジ主演の「バッド・ルーテナント」を鑑賞。ブラックユーモア度が高い奇妙な映画であった。何度も腹抱えて笑ってしまった。 最近のハリウッドは、主人公とそっくりな人生を歩んでいるやつをそのままキャスティングするという風潮があるのだろうか。落ち目で肉体がボロボロのレスラーを、落ち目で顔がボロボロだったM・ロークにやらせていたが、もうすぐ公開の「シャーロック・ホームズ」では、ホームズというコカ中の人に、重度のコカ中だったダウニー・ジュニアをあてがっている。 さてニコラス・ケイジはDVD俳優となりつつある。これは「ああ、あいつが主役のやつか。じゃあ劇場に駆けつけなければ」という説得力はない。「ん、まあDVDレンタルで見ればいいか……ケイジだしな」というB級な感じ。いくら「主演ニコラス・ケイジ」とフォントをでかくしたところで

    惨状というブラックユーモア「バッドルーテナント」 - 深町秋生の序二段日記
    mokkei1978
    mokkei1978 2010/03/03
    「バッド・ルーテナント」。"「洪水と失政と腐敗というこの冗談のような現実には、デタラメかつ冗談みたいな悪行野郎しかない!」という強烈な意志"
  • 一億総ヤクザ - 深町秋生の序二段日記

    うつくづくなんというかアナーキストでノーフューチャーな気分だ。安全ピンをシャツや耳にいっぱい刺して、発煙筒をもくもくと焚きながら街を練り歩きたい。アンチクライスト。ロンドンコーリング。女王陛下。 朝青龍の引退に続き、スノボ選手の服装問題(べつに問題でもなんでもないことを、さも問題であるかのように扱う世の中がすくいがたい病気だと思う)などを見ると、怒る前におそろしくなってくる。 この恐怖感はべつに今に始まったことじゃなく、成人式に参加した数万人のうちに含まれるごくごくわずかなお調子者のために社会面を数段ぶち抜きで報じた新聞(私の故郷の地元紙は社会面の3分の2ぐらい使って、酔っぱらってガラスを割ったバカに筆誅をくわえていた。社説もばっちり説教モード。新成人を祝福するどころか、みんな憎悪しているのがよくわかった)や、豊田商事会長刺殺事件やロス疑惑や松サリン事件を経てもまるで変わることのないメ

    一億総ヤクザ - 深町秋生の序二段日記
    mokkei1978
    mokkei1978 2010/02/16
    深町先生のアジはマジパネエ。"こういうときはマスコミがくれるバイブをよろこんでケツに突っ込むネット住民ばかりであふれかえる。"
  • わかりにくい沖縄「だれにも書かれなくなかった戦後史」 - 深町秋生の序二段日記

    沖縄についてちょっと調べる必要があり、佐野眞一の分厚いハードカバー「沖縄 だれにも書かれたくなかった戦後史」を購入。おしっこ漏れるぐらいにおもしろかった。 ダイエーの隆盛と衰退を通して戦後を描いた「カリスマ」や読売グループの首領正力松太郎を取り上げた「巨怪伝」も同様におしっこ漏れるぐらいにおもしろかったわけで、もっと早く読んでいたらと後悔さえ覚えた。発売から一年以上経っているけれど、かなりベストセラーだったらしく、私が購入したやつは六刷だった。 そもそもテレビが取り上げる沖縄はたいてい退屈だった。とくに故・筑紫さんの「ニュース23」がひどく、嬉しそうに彼が沖縄について語り出そうとするところでチャンネルを変えた。青い海をバックに、平和そうな顔をした沖縄の人がサンシンを引いて陽気に踊る。のんびりやろうぜ。あと戦争はよくない。なんたって激戦地となった悲劇の島だ。今も米軍が我が物顔でしきっている。

    わかりにくい沖縄「だれにも書かれなくなかった戦後史」 - 深町秋生の序二段日記
    mokkei1978
    mokkei1978 2010/02/09
    「沖縄 だれにも書かれたくなかった戦後史」。関係ないけど、深町さんが最近よく失禁してるのが気になる。
  • 古典名作をあなたの街へ。伊藤聡「生きる技術は名作に学べ」 - 深町秋生の序二段日記

    http://d.hatena.ne.jp/zoot32/ さてナイスガイブロガー空中キャンプさんの著作「生きる技術は名作に学べ」がついに登場。 と同時に読破した。送ってくれてありがとう。ブログと同じく軽妙かつポップな文章のおかげであっという間に読み終わってしまった。やはりブログで膨大な量のテキストを書いているだけあって、初めてのとは思えないこの読みやすさは特筆に値する。 カミュの「異邦人」、ヘッセの「車輪の下で」、トゥルゲーネフの「初恋」、アンネ・フランク「アンネの日記」、ヘミングウェイ「老人と海」、スタンダールの「赤と黒」、トーマス・マンの「魔の山」などがセレクトされている。内容は敷居の高そうな西洋古典名作10作を、空中キャンプ流にその内容をきわめてわかりやすく紹介。その名作に秘められたエッセンスをおもしろく読者に提示するというスタイル。読んだことのない作品があっても、「あー、そうい

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    mokkei1978 2010/01/15
    伊藤聡「生きる技術は名作に学べ」。"伊藤さんは歴史的な文豪や主人公をご近所感覚で語ってみせる。そのおかげですいすい読めるうえに、名作のエッセンスが頭にちゃんと入ってくる"
  • GTA4は道徳的 - 深町秋生の序二段日記

    ちょっと前の話になるが、こういうエントリを見かけた。今日はゲームの話。GTA4に関するネタばれが少しあります。 http://graffito.blog14.fc2.com/blog-entry-1209.html(「ゲームにだけ文句言うな」。GTA4のメーカーが暴力表現規制にコメント-ものろぐ) GTAとはグランド・セフト・オートという世界でもっとも売れたギネスブック級のゲームシリーズである。最新作のGTA4はゲームの枠を超えて、もっとも売れたエンターテインメントという記録を打ち立てた。 80年代のマイケル・ジャクソンのようなすさまじい売れっぷりを記録しつつも、やっぱり18禁ゲームということでなにかとやり玉にあげられる。暴力ゲーム=GTA、GTA=暴力ゲームという鉄壁の図式が出来上がっている。たしかに以前は「皆殺しミッション」があり、火炎放射器を携えながら、制限時間内にどれだけ人間をチャ

    GTA4は道徳的 - 深町秋生の序二段日記
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    mokkei1978 2010/01/11
    「グランド・セフト・オート4」。"よりリアルに、よりアダルティに進んだことで、人の痛みを十分に伝えられるところまで着実に進化した"
  • 今年一番バカっぽい「メジャー・レイザー」 - 深町秋生の序二段日記

    いや……今年はなんだかまともに音楽が聴けなかった。 とはいえ便利な世の中で、暇を見てはYOUTUBEで音楽を漁ったりして、いきのいいやつをぼちぼち探っていた。今年もっとも心をカツアゲされたPVとしてダンスホールユニット「メジャー・レイザー」の「Hold The Line」をあげたいなと思った。 メジャー・レイザーはジャマイカ軍特殊部隊出身の屈強な黒人。84年にゾンビとの戦争で右腕を失い、米軍に助けられ、腕の代わりにレイザー砲を装着。以降は秘密スパイとして活躍している謎の男で、ついに音楽界に進出した……ってどんなコンセプトなんだ。 スリランカ系イギリス人女性のM.I.Aやアメリカのサントゴールドなどを発掘した売れっ子DJディプロがユニットを結成ということで、クラブ音楽界を大いに賑わせ、発売されたアルバムの評判もすごくよかったのだが、同時にコンセプトの異様に低い偏差値も話題になって、ファンの爆

    今年一番バカっぽい「メジャー・レイザー」 - 深町秋生の序二段日記
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    mokkei1978 2010/01/03
    Major Lazer「Guns Don't Kill People... Lazers Do」。めちゃかっけー。
  • 男泣きポリス映画「プライド&グローリー」 - 深町秋生の序二段日記

    いや〜、映画(と書いてポリスと読む)って、当にいいですよね。 ずしりと来る硬派なポリス映画だった。意外な掘り出しもの。エドワード・ノートン、コリン・ファレル、ジョン・ヴォイトと濃いメンツによるNYPDのポリスメンものである。今年はキアヌ主演のエルロイ脚映画「フェイクシティ」で不良度全開の西海岸ポリスLAPDの腐敗が描かれていたが、こっちは東海岸ニューヨーク市警の腐敗。まるで70年代アクションのようにかなり無骨で好感がもてる。 しかしまあ客が入らないジャンルとはいえ、これだけの豪華メンバーによる良作でもDVDスルーというのはなんなのかね。 物語の舞台はクリスマスがもうすぐやってくる寒々しい冬のニューヨーク。麻薬捜査班が麻薬売人のアジトを急襲したものの失敗。四人の警官が殺害されてしまう。撃った売人は逃亡中。NYPDの幹部である父(ジョン・ヴォイト)の命を受け、ある事件を契機に一線を退いてい

    男泣きポリス映画「プライド&グローリー」 - 深町秋生の序二段日記
    mokkei1978
    mokkei1978 2009/12/16
    「プライド&グローリー」。"翼泣き野郎がひとり「うおー、熱いぜ~」と唸るにはもってこいのハイクオリティな男泣き映画でありました。"
  • コンビニ。バブル後の夢を食らって - 深町秋生の序二段日記

    たとえば私の故郷の近くに米沢市という町があるのだが、たいそうでっかい流通団地があり、それこそちょっと前まではたくさんの派遣労働者を抱えて半導体やらテレビの部品やらを作って羽振りがよかったのだけれど、金融バブルが弾けて輸出産業がぽしゃってからはどこも虫の息であってハローワークはぎゅうぎゅう状態。 工場近辺にあるコンビニも、今まで派遣のあんちゃんが、弁当やらチュウハイやらをどかどか買いこんでくれたのだが、こんな状況であるために同様に虫の息……という噂を耳にしていた。まあどこの地方でも転がっている話である。 車を脚のように使う田舎にあってはこの厳しい時代、定価で売りつけるコンビニなんて利用する人は減る一方で、この辺鄙な田舎である南陽市にすらイオン系の24時間スーパーができたこともあり、コンビニ討ち死にの風景がそこかしこで見られるわけだが、これもよく聞く話である。潰れたコンビニの建物に千円床屋や中

    コンビニ。バブル後の夢を食らって - 深町秋生の序二段日記
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    mokkei1978 2009/11/30
    「セブンイレブンの罠」。"コンビニがうさんくさいのはわかっていたつもりだが、改めてこれほどの地獄だとは思わなかった。"
  • 超やばい! サウスパーク「Whale Whores」 - 深町秋生の序二段日記

    高橋ヨシキ所長の某つぶやきから知ったのだが、13シーズンの11回目「Whale Whores」の話が超やばすぎて腹抱えて笑った。 なんとあの日のイルカ狩りが登場。全米中のイルカを殺戮しまくるというすばらしい話。 「ファック・ユー、ドルフィン!!」とハッピ姿の日男がブスブスと銛でぶっ刺していくのだが、イルカ憎しのあまり、フットボールチームのマイアミ・ドルフィンズの選手までぶっ殺してしまうのであった。日の鳩山首相も「ファック・ユー、ドルフィン!!」と中指を立ててしまう始末! さあ、どうする日米関係。普天間基地なんてこれに比べりゃ目じゃないぜ……というあらすじ。義憤に駆られたスタンはシーシェパードに入り、凶悪な武装組織に育成し、日人狩りに出るのだった。これには鳩山首相もカンカンだ!! 友愛精神はかけらもない。 今さらサウスパークが危険なのはわかってるつもりだったけど、ここまでやるか。残虐

    超やばい! サウスパーク「Whale Whores」 - 深町秋生の序二段日記
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    mokkei1978 2009/11/01
    「サウスパーク」。ネットで観れるんだ。"日本のイルカ狩りが登場。全米中のイルカを殺戮しまくるというすばらしい話。"
  • 「でも、やるんだよ!」ダークナイト・リターンズ - 深町秋生の序二段日記

    9月頭に発売されたバットマンのコミック「ダークナイト」を買った。 これにはアメコミ界の最高傑作と評判高い「ダークナイト・リターンズ」(DKR)と、その続編でわりかし最近になって描かれた「ダークナイト・ストライクス・アゲイン」(DK2)の二つが収録されている。地元のハローページよりも分厚く、読み応え十分だった。 昨年の映画「ダークナイト」では絶対悪的存在であるジョーカーと熱いファイトを展開させていたが、DKRでバットマンの前に立ちはだかるのは、アメリカの近代美術館にも飾られる青いタイツのあの人。相手の立ち位置は正反対ともいえるが、物語に流れる哲学は共通している。「悪のヒーロー」「正義の味方」だのと人は区分けしがちだが、悪と正義にどれほどの違いがあるのか。正義の味方といえど、視点を変えれば悪に見えるという現実かつアダルティなお話に仕上がっている。「ウォッチメン」もそういうお話だった。 DKRの

    「でも、やるんだよ!」ダークナイト・リターンズ - 深町秋生の序二段日記
    mokkei1978
    mokkei1978 2009/09/15
    3990円かあ。"アメコミ界の最高傑作と評判高い「ダークナイト・リターンズ」"