自民党の森喜朗元首相は8日午前の読売テレビ番組で、党総裁選に谷垣禎一総裁(67)が立候補を表明し、石原伸晃幹事長(55)も立候補の意向を固めていることについて「総裁と幹事長という立場を踏まえ、よく話をすべきだ」と述べた。石原氏出馬を念頭に執行部系候補の一本化を、なお模索すべきだとの認識を示した。谷垣、石原両氏は8日午後、会談し、一本化の最終調整に臨むが、両氏とも譲らない構えで、議論は平行線に終わるとみられる。 一方、森氏は自らがオーナー役を務める町村派が、会長の町村信孝元官房長官(67)と安倍晋三元首相(57)による分裂選挙の見通しになっていることについて「安倍さんには『首相をやったのに恥ずかしくない順位をとれるのか』と、町村さんには『(派閥の)代表にふさわしい票を示さないと(仲間が)かわいそうだ』と言った」と述べた。ただ、「今の勢いなら(2人とも)やめない」との認識も示した上で、「(町村
野田首相に民主党代表選に出馬しない意向を伝えた後、記者団の質問に答える細野豪志環境相=7日午前、首相官邸(酒巻俊介撮影) その姿は優柔不断そのものだった。細野豪志環境相兼原発事故担当相、41歳。事実上、首相を選ぶ民主党代表選でいったんは出馬の意向を固めながら、土壇場で断念したのは、政治家に最も必要な「決断力」が欠けていたからにほかならない。 「福島のことはどうしても頭から離れませんでした。この仕事を投げ出すことはできません…」 7日午前、細野氏は野田佳彦首相に不出馬を告げた。 「今の民主党に対して、非常に厳しい認識が党内にあることの表れだと思う」 首相はそう応じたが内心胸をなで下ろしたに違いない。衆院選に不安を抱える中堅・若手による細野氏擁立は首相にとって脅威だった。党幹部も「細野氏出馬なら首相は大敗しただろう」と語った。 細野氏擁立の動きは6月ごろに始まった。前原誠司政調会長グループの小
自民党総裁選(14日告示、26日投開票)は7日、谷垣禎一総裁(67)が石原伸晃幹事長(55)との一本化調整の結論が出るのを待たず、見切り発車の形で事実上の出馬表明に踏み切った。「谷垣降ろし」へ動く派閥長老連合を後ろ盾に執行部ナンバー2の石原氏が出馬に意欲を示していることには党内に反発が広がっており、谷垣氏は先手を打って出馬を表明することで石原氏に出馬断念の圧力をかける作戦に出た。 「私のホームタウン(地元)である福知山の城主は明智光秀だ」 谷垣氏は7日の記者会見で、石原氏が「平成の明智光秀」と批判されていることへの感想を聞かれたが、こう言ってけむに巻いた。戦国時代、天下取りまであと一歩のところで家臣の明智光秀に討たれた織田信長。谷垣氏も政権奪還まで「十分射程内」のところまで来ていることを強調する一方、石原氏への批判については「コメントするのはちょっと早い」と一本化調整への期待をにじませた。
野田佳彦首相との会談を終え、記者の質問に答える細野豪志環境相=首相官邸で2012年9月7日午前10時33分、尾籠章裕撮影 民主党代表選(10日告示、21日投開票)は7日、野田佳彦首相の対抗馬の「本命」とみられた細野豪志環境相(41)が出馬を見送った。「選挙の顔」を渇望する中堅・若手が雪崩を打つ可能性もあったが、「閣僚の出馬は大義がない」との指摘もつきまとい、細野氏も原発事故対応という職務を優先せざるを得なかった。ただ、首相の政権運営に対する党内の不満は行き場を失い、代表選後の党運営にも不安が残る。 「福島の復興に専念したい。首相には『福島にもっと寄り添ってほしい』と言う」。細野氏は7日朝、首相との面会に先だって小川淳也衆院議員ら擁立グループと会談し、出馬見送りを伝えた。 小川氏ら中堅・若手グループが細野氏擁立を本格的に検討しはじめたのは小沢一郎元代表らが党を離れ、民主党分裂後の7月末から。
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